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■ 女性俳人精華50
「海光」後藤五子
「海光」
後藤五子
 知多半島、東海市と云う海の匂い
 のする街にお住まいの五子さん、
 集中に海の作品も多く、燦々た
 る海の煌めきが私にも見えて、
 句集名を『海光』と致しました。
               児玉輝代
「冬牡丹」平野近子
「冬牡丹」
平野近子
    鶴の間の襖にかなふ冬牡丹
汚れたものを寄せ付けない端麗な
冬牡丹の孤高の姿は、誠に近子さ
んの生きざまを表象している-。
       関森勝夫(「序文」より)


■俳句界叢書
「原爆忌」飯野幸雄
「原爆忌」
飯野幸雄
香西昭雄師が講演の中で名指しで
「広島の人間が原爆の句を書くことに
意義がある」と当時の句作りを支持し
て下さった。「句集をつくるときは
『原爆忌』にしなさい」とも言って
下さった。そんなご縁があったので、
句集の選句に当たって「萬緑」に投句し
選を受けた句でまとめ、句集名も
「原爆忌」とした。
      (「あとがき」より)
「伊和の杜」安黒義郎
「伊和の杜」
安黒義郎

風凉し伊和の社頭の北斗星
『杜』に次ぐ第二句集。
宮司の生涯の仕事と俳句という句
作りが合体して、今、第二句集の
大きな意義が成立したと思う。
まさに魂の一巻であった。
          赤尾恵以

■ オリジナル句集
「鐘楼」池口龍笑「鐘楼」
池口龍笑
ふと気がつけば既に卒寿を越えていることに、改めて驚いております。仰げば茫々たる歳月此の間様々な起伏を重ねつつその度に温かく護られ、また宥されて今に生かされていることに深い感動を覚えております。彼此相思い合わせ遅れていた身辺整理の一つとして「鐘楼」を編み、一応自分史を締め括ることに致しました。
       (「あとがき」より)
 
「十人十色」前田恭子
「十人十色」
前田恭子

俳句作品鑑賞集
五年に亘る「ぬかご」露滴集、
草林集の作品鑑賞を一挙収録。
執筆のエネルギー源は、「ぬかご」
人の切磋琢磨の結晶を、皆さんと
共有したいという前田さんの情熱
にあったと思う。
             滝井菱青

「くりすます」金井大松
「くりすます」
金井大松
しあはせも星も手造りクリスマス
私はこの一句に大松さんの今のお気
持ちが込められているように思えて
ならない。今は仕事も引かれ、ご子
息の家族に囲まれて穏やかな日々を
送られる。家族に注がれる愛情溢れ 
る句もたくさん見られる。大松さん
の「しあわせ」もまた手造りであった。
      和田順子(「序」より)
「花行脚」加藤春子
「花行脚」
加藤春子

『亀井野』『翁面』『夜神楽』に
つづく第四句集-
第三句集以降の平成12年から18年度
までの作品を収録。

※漢字が表示できないものに関しては、別の漢字・かなを引用している場合があります。
「不帰の嶮」長坂希依子
「不帰の嶮」
長坂希依子

登山家がだれも足跡を印したことのない頂を目指すように、俳人たるもの、だれにも作りえたことのない、新たな一句を目指したい。「不帰の嶮」とは、かかる一句の比喩ともなりえている。作者とともに、ぼくもまた「不帰の嶮」を目指していきたい。 
       「序」より、小澤 實

「みなかみ」本田日出登
「みなかみ」
本田日出登
 
 私は本田日出登の小川のように軽快で哀しい抒情味に興味を持っていて、それが今年はかなりはっきりと形を得たのではないかと思っていた。
 この人は、いわゆる伝来派の出身だから、うっかりするとその水の流れは止り、モットモらしさという鼻もちならない澱みを示すようになる。そこを注意して、この形を固め、それを土台に展開してゆく意欲をとってほしい。ともかく、「海程」の新人として推し得る好青年。                  金子兜太
「第三回海程新人賞」選考にあたり
   (昭和40年「海程」23号より)
※漢字が表示できないものに関しては、別の漢字・かなを引用している場合があります。
「信天翁」あはうどり 柴田孤岩
「信天翁」
柴田孤岩

俳句の世界での十年は、さほど長い経験とは言えませんが、孤岩さんは、その全期間を通じて、常に骨格のしっかりした安定感のある俳句を詠んで来られました。しかも、その内容や表現は多岐に亘り、時には「これが孤岩さんの俳句?」と我々を驚かすことさえあります。
       …名和未知男(「序」より)

「打坐」長棟光山子
「打坐」
長棟光山子
夏野ゆく父の時計のねぢ巻いて       

石田波郷、石塚友二、星野麥丘人に師事
句集名は波郷師の説いた「打坐即刻」による平明で、滋味深く円熟の第三句集
「打坐」長棟光山子
「道草」
小松美左子
  蚊柱の蚊柱追うて夕暮るる  
蚊柱全体があたかも生き物のように
一つが一つを追うように移動する様
をよく写しとられている。このよう
な作品が出来たのは虚子につながる
ホトトギス系の作家を師とされてい
たためである。
… 古田紀一(「序」より)
「万両」国岡博子
「万両」
国岡博子
青葉潮鷹舞ひゐたる坊の津に       

国岡さんの作は綿密で心がゆき
とどき、また旅吟も多く、句集
の大きな楽しみになっている。
   森 澄雄<序に代えて>より
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