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岡崎万寿『転換の時代の俳句力
ーー金子兜太の存在』

岡崎万寿『転換の時代の俳句力――金子兜太の存在』のご紹介です。

新しい衆の詩のリアリズムを提示する
真摯な時代の伴走者の透徹したまなざし。

 

私は十五歳の時、勤労動員先で真っ赤に燃え、人間を木の葉のように焼き尽くした長崎の原爆を見た。それから敗戦。憲法を手にした自由な解放感の中で、青年らしく「ノー・モア」の非核、平和、公正な日本と世界を願って、その国民的な共同の一人となり、今日までたどたどしくも前向きに生きてきた。その中で日本のことばと文化に魅せられ、次第に時代と俳句という大まかなテーマで、まだ現役のつもりの社会活動と合わせ、自分をぶつけるように、十数年来、書きつづけてきた。

(「あとがき」より)

 

●目次●

はしがき――時代を詠む三つの視点

第Ⅰ部 三・一一と俳句、その新展開(定点分析)
<その年>
 一 戦後俳句のリアリズム断層
   ――東日本大震災と俳句、川名大論文、赤城さかえの評論について
   付・エッセイ 「津波てんでんこ」の友
<一年目>
 二 三・一一後の時代と俳句を探る
   ――「無名の力」と高野ムツオ・金子兜太の存在
   付・エッセイ「小熊座」のこと
<二年目>
 三 三・一一後の俳句、その見えてきた地平
   ――高浜虚子と金子兜太のアニミズムにふれて
   付・エッセイ 「ホトトギス」の今昔
<三年目>
 四 非核の俳句の新たな展開
   ――往還の「フクシマ」と「ヒロシマ・ナガサキ」
   付・エッセイ 「ゴジラ」の涙
第Ⅱ部 戦争と向き合った俳人たち――戦争と人間と俳句の視点
 一 長谷川素逝・三橋敏雄・渡辺白泉のばあい
   付・エッセイ 無言館の「無言」
 二 富沢赤黄男・鈴木六林男のばあい
   付・エッセイ 今昔の「鵲の橋」
 三 金子兜太における「戦争と俳句と生きざま」序説
   付・エッセイ 「漢俳」と日本の俳句
第Ⅲ部 十五年戦争をめぐる俳句のリアリズム小史
 一 新興俳句運動の今日的見方
 二 人間探求派はいかに
 三 プロレタリア俳句運動の新検証
 四 戦争俳句と俳句弾圧事件の態
 五 戦後俳句の原点を探る
 六 「根源俳句」と「草田男の犬」論争のなぜ
 七 開拓した社会性俳句の地平
 八 むすびにかえて
   金子兜太 造型(映像)俳句論の今日性
<付論>
 1 古沢太穂 名句誕生の真実
 2 時代を拓いたプロレタリア俳句の先達
    横山林二――その生涯と俳句・俳論
あとがき
出版年月 2015年8月
ISBNコード 978-4-86438-415-5
税抜価格 1600円
頁数・縦 328P 19cm

 

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