柿本多映 エッセイ集『季の時空へ』のご紹介です。
蝶となって永遠へ羽ばたき昼顔の眼差しで歴史を遡る
四季折々の風物に寄せて古今東西の時間と空間を超えて旅するエッセイ集
本書は、平成十六年から二年間、京都新聞に「季節のエッセー」として連載したものと、同人誌「白燕」その他に発表したものを併せて収録した。書くことによって季節が包含する諸々のものが私に語りかけ鼓舞し、今更ながら出会いの尊さを思ったのだった。出会いといえば柿本の父と藤田嗣治画伯とのそれ。御縁があって昭和十一年マドレーヌと揃って呉市に来られた折、父の自画像と共にお二人のもスケッチして下さったのだ。大いに呑み翌日は音戸の瀬戸に遊び、父にとっては至福の日々であったろう。その父が亡くなってこの九月二十一日で四十年。夫の勧めもあり、文筆に関わっていた父への供養としてカバーに使わせていただくことにした。
(「あとがき」より)
●主な内容● きさらぎ 椿 たんぽぽ 幮 昼顔 正午のラジオ 風の盆 無花果 霧雨 十二月 他全24篇収録
出版年月 | 2011年9月 |
---|---|
ISBNコード | 978-4-86173-351-2 |
税抜価格 | 1143円 |
頁数・縦 | 116P 17cm |