| ■Haiku-Library |
「微動」
川本一誠子 |
微動とは風なきときの秋桜
微動とは風なきときの秋桜
作者は吟行による作句に心掛けているので、
自然の中の変化に目を止めて詠むことが巧
みである。風に吹かれるコスモスの姿を見
る機会は多いが、風の全く吹いていないと
きのコスモスのかすかな動きに興味を感じ
た。「微動」という言葉は作者の実感を巧
く言い表している。
小路 紫峡 |
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| ■ 女性俳人精華50 |
「花火船」
後藤ゆき子 |
花火船三味線聞かせ過ぎゆけり
柔軟で豊かな詩情に恵まれている作品が
多く、それがこの句集の全体を通じて流
れていると感じた。
皆川盤水(「序」より) |
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| ■ ベストセラーシリーズ |
「朴の花」
山岡桑史 |
ここに男の魂がある。晩年、透徹した死
生観を根底に、清雅にして寂寞とした句
境を拓きつつある。
清貧に甘んじ、愚直を諾い、風狂を覚悟
として反骨の潔さを貫く。自然や人間を
愛する真情の内側には、秘めやかに、み
ほとけへの帰依の心をしのばせている。
吉田汀史 |
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| ■ オリジナル句集 |
「風の道」
森本つゆ子 |
景色を切り取らんばかりに、じっと窓際で推敲する姿−時折滲み出る人間臭さも、いかにも祖母らしく、今となっては微笑ましく思えてくる。
森本貴則「あとがき」より
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「沼明り」
小沼 勇 |
豊の秋沼の夕波照り返し
なんとも自然体である。何か芭蕉晩年の軽みにも通じる。余り自己主張せず、己れを偽らず、あるがままの自身の実態を客観的に描写している。
北川英子(「序」より)
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「花吹雪」
横浜早月 |
日本舞踏家の俳句における舞い姿
日本舞踏の体験から俳句の世界を構築した。大変な意志の持ち主である。
俳句の世界にと、新しい側面からの表現を可能にした句集『花吹雪』の特色を知って貰いたい。
伊藤敬子「序文」より
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「水の迷宮」
田中悦子
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「見えない大事なこと」を抱いて−
作品の底には、「脱構築」の確固たる基礎が十分伏在する。俳句を通じて、人間と世界の「大事なこと」をしっかり「アプリボワゼ」した本句集『水の迷宮』を、私たちは謙虚に喜び歓迎しよう。
(須藤 徹「序」より)
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「大気」
谷古宇久子 |
沖の丸さに、地球の丸さを実感し、
胸一杯に空気を吸う。
地球をとりまく大気に海の音を重
ねる。
……「あとがき」より
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「米研ぐしぐれ」
牧 美里 |
俳句ですから、定型感覚は手放さないようにしようとしているのですが、わたしの俳句は、口語表現に限ることになりますので、どうかすると散文的になってしまいますし、切れが弱くなってしまいます。今更ながら、定型と口語との、その釣りあいのむずかしさが見えてくる句集になりました。
(「あとがき」より)
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「樹も鳥も」
湯浅夏以 |
樹も鳥も習作の刻風光る
景物に己が情調を注入した詠出で成功
している。
上五のリズム感のある表現も洒落てい
て新しい。
小澤克巳(「序」より)
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