| ■ 200句精選 |
「草の花」
遠藤玉恵 |
芹摘みてこころの足しと思ひけり
夕餉の足しならぬ心の足しとは、
この句を目にした時、
じんと胸奥に韻くものを覚え感動した。
幸せの価値観、大自然から賜る
ささやかな恵みへの感謝、
作者の人生への真が一句にしっかりと見え、
何とも清々しい句意に打たれた。
飯村寿美子(「序」より) |
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| ■ 女性俳人精華50 |
「好日」
矢野康代 |
まつさきに紅梅に寄り白梅に
どうだろう。色彩感覚が豊かになり、
季語の絶妙の配合。より深く人間性を追求し、
存問の心があらわれてくるではないか。
武藤紀子(「康代さんと私」より) |
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| ■ 文學の森俳句作家選集 |
「青人草」
中田蒼生 |
白障子暮色を好み世に遅る
白障子の暮色が好きだという。
斜陽の残光が白障子にうつる
時間帯がいいのであろう。
その陰翳が好きなのであろう。
その好みをすとんと、
「世に遅る」というフレーズに
落とした表現がおもしろい。
自己表現が成立している。
成田千空 |
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| ■ オリジナル句集 |

「甲斐のそら」
火野保子 |
麥熟るる大きな月が橋の上
第一句集『樹辺』以後の
二百句を精選。
緊密な十七音に、
透明な叙情があふれる。
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「霧の朝」
小川 愛・吉光信子・藤野美奈子 |
それぞれの来し方への
万感の思いを込めて―
三姉妹のような友情と、たゆまざる研鑽の結果が合同句集『霧の朝』として結実した。
名村早智子(「序」より)
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「石兎」
田村照子 |
作者は身辺の作品から始まって、写実の句へと傾注していった。
実をしっかりと捉え、奇を衒うわけでなく素朴で、しかも人の心を引き付ける魅力は、この人の実直な人柄と豊かな情緒が土台となっている。
星野光二(「序」より)
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「秋が好き」
北村直子
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はにかみ屋さびしがり屋で秋が好き
句集名に悩んで、俳句の上手な先輩に、選んで戴いた。
「秋が好き」が
「直子さんらしくていい」と言う一言で、
「どうかな」
と思っていたが、
「私らしくていいか」と、
今は満足しているのである。
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「燈芯」
山本長子 |
句集『燈芯』の命名は
不肖ながら私である。
著者の山本長子さんが
句集を編むときにはと、
心に期していたものだ。
灯火を存続させるために
なくてはならないもの。
それが「燈芯(とうすみ・とうしみ)」である。
そしてそれは、
山本長子その人そのものと
言って過言ではない。
向田貴子
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「大手門」 山本あかね |
あかねさんは句座が好き、吟行が好き、席題が好き。つまり俳句大好き人。
今の日本には俳句愛好家ばかりが増え、一昔前の俳病患者は絶滅危惧種になりかかっているあかねさんはそんな俳病の立派な一員。その成果を『大手門』で問う。
原田暹(「跋」より)
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