新刊情報

風に吹かれて

【オリジナル句集】
句集/風に吹かれて
著者/柳田 寛
判型/文庫版・ビニールカバー装
価格/952円(税抜き)

秋風や忘るるために海見つめ

秋風に押されるようにしてやって来た海。忘れたいこととは何であろうか。それは他人に話すことではなく、身の底を打ってくる波をひたすら見つめ、己に問うて解決してゆくばかり。

清水道子
暫

【オリジナル句集】
句集/暫
著者/深田雅敏
判型/四六判並製/カバー装
価格/2300円(税抜き)

「暫」と両手で冬を押し返す

「暫」は歌舞伎十八番の一つで、荒事(あらごと)の代表的な演目である。その「暫」を踏まえて、「冬」の厳しい寒さを両手で押し返す、と言ったところが一句の眼目である。あえて言えば、深田氏の人生観を看取する。病気や多忙に負けず、積極果敢に生きようとする心意気を感ずる。

大串 章
「九年母 堺花野会」合同句集

【その他】
句集/「九年母 堺花野会」合同句集
著者/九年母 堺花野会
判型/四六判並製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)

吉兆結ふ笹擦れの指かばひつつ

「堺花野会」の俳句会は吟行地に恵まれて会員も増えこそすれ減らず頼もしい句会。吟行は句作上達に役立ち句仲間の親睦にかかせない。

五十嵐哲也
赤の鼓動

【オリジナル句集】
句集/赤の鼓動
著者/小笠原玲子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

鮮烈な赤の鼓動や曼珠沙華

日記を綴るように毎日「俳句スケッチブック」なるものにメモをしています。これからはゆっくりと作句して行きたいと思います。 日記を綴るように毎日「俳句スケッチブック」なるものにメモをしています。これからはゆっくりと作句して行きたいと思います。

「あとがき」より
獺の祭

【オリジナル句集】
句集/獺の祭
著者/三苫知夫
判型/四六判上製/カバー装
価格/2593円(税抜き)

遺品の靴獺の祭のごと並ぶ

誰の遺品とも書いてはいない。しかし三苫知夫の一句として読む時、ひとり居となった玄関に、妻がよく履いていた靴、外出に履いていた靴、祝い事の時に履いていた靴、未だ箱に入ったままであった靴・・・が、思い出と共に鮮やかな存在感を伴って半円を成す。「獺の祭のごと並ぶ」その中心に佇む遺された者の思い。

寺井谷子
遠蔵王

【オリジナル句集】
句集/遠蔵王
著者/熊沢れい子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2593円(税抜き)

天守より残雪光る遠蔵王

れい子さんの句は気負いのない平明な写生句である。物をしっかり捉えて、物の持つ力や物同士の関わり合いに生じる働きに、感興を委ねる作風である。素直に対象と向き合う態度が、読み手の側に作者の心情を真っ直ぐ伝えてくれて気持が良い。

柏原眠雨