坂口昌弘『平成俳句の好敵手』のご紹介です。
俳句は、俳人のいのちと魂の姿である。
前著を含めて今までに六十組・百二十人の比較をして、すべての俳句観は対立した関係ではなく、お互い相補性の関係にあることを深く理解できるようになった。
多様性に満ちた俳句作品・俳句観がお互い対立するのではなく、相補性を持ってこの世に存在して俳人の生命を表現している。
(本書より)
●目次● 後藤比奈夫VS和田悟朗―――ものVSこころ 森澄雄VS金子兜太―――命を運ぶ虚VS生き物感覚 眞鍋呉夫VS宗左近―――小説家の俳句VS詩人の「中句」 鷲谷七菜子VS津田清子―――情念の美意識VS無為無方のユーモア 廣瀬直人VS福田甲子雄―――地方性と土着性 加藤郁乎VS角川春樹―――亡き人々の魂鎮め 大峯あきらVS有馬朗人―――哲学者と物理学者にとっての俳句 黛執VS山上樹実雄―――自然といのちの象徴 宗田安正VS齋藤愼爾―――永遠を求める批評精神 稲畑汀子VS山田弘子―――雪月花の時に最も君を憶ふ 鍵和田秞子VS池田澄子―――詩性と批評性 矢島渚男VS茨木和生―――古典性と歴史性 宇田喜代子VS黒田杏子―――季語の背景と季語の現場 姜琪東VS李正子―――恨と怨――生まれたらそこがふるさと 宮坂静生VS大串章―――原始感覚的抒情VS純粋抒情 大木あまりVS寺井谷子―――ロマンティシズムVS発想の自由 辻桃子VS西村和子―――写生と実感の奥に秘められたもの ……ほか
出版年月 | 2012年12月 |
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ISBNコード | 978-4-86438-063-8 |
税抜価格 | 2500円 |
頁数・縦 | 428P 19cm |