髙勢祥子 句集『昨日触れたる』のご紹介です。
第三回北斗賞受賞作品!
<くちなはや昨日触れたる所へと>
題は『昨日触れたる』としました。庭に花が咲くといったことも、さまざまな社会の事象も、重さに関係なく同じように自分の感覚で受けとめたい。触れたと実感したい。それを句にしたい。そんな思いを込めました。いまだ確とした俳句理念は持てていませんが、そこは今後も変わらない気がしています。
(「あとがき」より)
●自選十句● <ねと言つてやはらかなこと雲に鳥> <啓蟄や着替ふるときの腕長し> <くちなはや昨日触れたる所へと> <鯉幟なまなましきは人の脚> <性愛や束にして紫蘇ざわざわす> <わたくしはどんどん洗ふ燕帰る> <秋風や壜の内側まで乾き> <直線の多きコートを脱ぎ捨てる> <鍵盤のぽつぽつ沈む冬の星> <火の粉かと思ふ小雪の降り始む>
出版年月 | 2013年9月 |
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ISBNコード | 978-4-86438-214-4 |
税抜価格 | 1714円 |
頁数・縦 | 176P 19cm |