5月, 2008 - 文學の森

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夢の略図

本書名『夢の略図』は、きっぱりとした詠法を見せていながらも「夢」の持つ希望や幻滅といった詩情、「略図」の持つ未知の分野、それらの一切が一句ごとに秘められていて感銘を深くしている。 大牧 広

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柚子

一口に言えば佐野萬里子さんは、才人である。父系からのDNAにもよるのだろうが、時間・空間を超えてそのひらめきの多彩さにはいつも驚かされる。すなわち、時間的には古代から現代に至るまで、また空間的には日本国内はもちろん、遠く […]

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薔薇の棘

目一つでその絵の良し悪しが決ってしまうことは容易に想像出来る。しかし、ここで言う恐さはもっと別のところにある。目には魂のようなものが宿っているとの考えからの恐れである。対象物に対してそのような恐れをもって向き合うこの姿勢 […]

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花の雲

国立市に居を構えて六十年。その間慣れ親しんだ大学通りの桜も老木となったが、今なお絢爛と咲くさまに畏敬の念と、過ぎし日々の思い出をかさね、『花の雲』とした。 (「あとがき」より)

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鶴帰る

川の流れに身を任せているようだが 決して、その流れに屈してはいない。 時に真っ正面からぶつかり、 時に肩透かしのように軽くいなしたり、 実にさまざまな表現でもって読者を魅了する、 この一書に人生を教えられることは多い。 […]

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温顔

鮮やかに映り移ろう季節、 的確に選び取られる情景、 年齢の深みある想い、 それらが一体となって、 すぐれた味わいの句集となっている。 凡手は及ばぬ、 完成度の高い言芸といえる。 笹倉明

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迷子岩

木綿太俳句の魅力は、清潔な作者の人柄がそのままに句に表れていることだが、それが詩人的な感性とあいまった時にキラリと輝く。 (河内静生「序」より)

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