3月, 2013 - 文學の森

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花の稜線

天川悦子の俳句作品は、常に、まことに正直に彼女の人生を刻んできた。上手い句をとか、格好いい句をとか、悦子さんは考えていない。「上手い」のであるが、それ以上に悦子さん自身の激しく正直な気息が読み手を撃つ。撃ち倒す。 寺井谷 […]

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丘の予感

さして深く考えずに買った靴が、たのしい一日を与えてくれた。その思いが吉報の予感を感じさせてくれた。平田房子俳句には思いきりの良さ、それを支える作者の人柄の温かさ・闊達さに加えて、気配りを持ち合わせている。それが、そのまま […]

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堕天使の羽

永遠の恋人 詩魔を追い求め、黄昏のぶらんこに乗り続ける堕天使。 すいかずらに干したのははたしてその羽だったのだろうか、それとも言葉? あゝ 寒夕焼が燃える 燃える 岸本マチ子

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八重の梅

夫とは五十八年もの間喧嘩することもなく、否、夫がいつも退いてくれていたお蔭です。無口で温厚、不言実行の人でした。庭木を愛し、小さな虫にも蛙にも心を注いだ人でした。 (「あとがき」より)

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由布

木綿さんはただおしとやかなだけではない。芯は強く、じっくりと腰を落ち着けて物事をやりとげる。吟行のときなど、これはと思う句材をみつけたら、じっと動かずに取り組む。無念無想の写生だ。そういう中から木綿さんらしい佳い作品が生 […]

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初鏡

歌を愛し、四十年間コーラスを続けた著者の、家族・友人・自然への愛情が、読む者の心を温かく満たす、珠玉の一冊。

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恩寵

河原敬子さんの素晴らしいのは、同じところに立ち続けることはなく、いつも前進を続けるところである。本格派のゆるみない一集である。 伊藤通明

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めでためでた

抜き書きする作品の拙さに辟易しながらも、一句の背景にあるものがおぼろげながら甦り、これが私の七十歳代であったと手を合わせました。『めでためでた』とした題名は、八十歳を越えた己の今の生き様です。 (「あとがき」より)

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水中花

「獺祭」の本質は、冬葉俳句の志向した「自然観照」であり人生における「哀愁」であろう。攝子さんは、冬葉先生を始めとする細木芒角星、桜木俊晃、西岡正保の歴代主宰と宮本径考現主宰に学び、「獺祭」の中心として活動されてこられた方 […]

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出羽の大自然を、風土を、 どこに暮らす様々な命を、 力強く謳う著者渾身の一集。

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