5月, 2013 - 文學の森

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ある叙事詩

田中陽さんに、〈口語定型〉というようなものを考えてみてはどうか、と話した記憶がある。この呼び方のほうがスマートではないか、という気持を込めて提言したのだが、かれの返事はなかった。口語で書くと割切っている以上、あとは作品の […]

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句読点

夫の介護、間に母の介護に専念せざるを得なくなり、二十余年間を介護に身を挺してきました。こんな中で、俳句作りは自分を支える大切な時間でもあったのです。 これからを心豊かに暮らすために、俳句を力にしたいと思っています。 (「 […]

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花鎮

集名の『花鎮』は、この句集に桜を詠んだ作品を多く収めたこともあって、ならば、その桜のくるおしい魂を鎮めねば、というほどの思いでこれを選んだ。そしてそれは、平成十九年の八月に身罷った母の鎮魂を、という私の願いにまた重なるも […]

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花浄土

多彩な正明作品の中でも、こうした古い民俗文化への飽くなき追求に、最も輝かしい特色が見られる。一口に「能登の民俗詠み」と形容していいかもしれない。 千田一路(「序」より)

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雨竜郡

石狩平野の北、江部乙に生をうけ、戦争という激動の時代を逞しく生き抜いた作者。いま大らかにその北の大地を詠い上げた句集である。石狩川の水で磨き続けた感性に淀みはない。 「早苗田の道どこまでも……」 紛れもない、田園の雨竜郡 […]

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紫陽花の湖

画家である洋さんと俳句の接点はどんなところにあるだろうか。物を視ること、物のどこを見るかについて、その着眼にユニークなものを感じさせられる。 句はいずれも視覚が鮮やかで、しかも間合いがよく、画家の目を感じさせるものがある […]

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里山

林床に腰を下ろして、ボトルの酒を一口、二口飲む。うまい酒だ。春なら足元にスミレやルリソウがいともうれしげに花を見せ、山鳩の鷹揚な声と雉子の声は対照的だ。辛夷や山桜も視野に入ってくる。里山ほど気の休まるところは、私にはない […]

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夢寐

言霊が広く深い精神 世界がいざなう。 まさに「夢寐」の句集。 高橋将夫

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白牡丹

川邊さんの句稿を拝見して、まず驚いたのは、佳句、秀句が多いということだ。しかもその佳句が、ばらばらにあるのではなく、大きな流れとなって、句集全体を支えている。 高橋悦男(「序」より)

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私ども昭和一桁生まれにとっては、「シルクロード」と聞いただけで、心が疼く。機会があれば、ぜひ訪れたいという思いが切である。それだけに今回の神原徳茂さんの第六句集『シルクロード幻影』の原稿を拝見して大いなる感動を受けた。 […]

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