6月, 2013 - 文學の森

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朴の花

大阿蘇に抱かれて虚子の夢を見ているような走帆句集が世に出ることになりました。柔らかさと強さと季題の的確な捉え方が全篇を彩り、せせらぎが奏でるような大自然の光陰が男のロマンを盛り上げます。いつの間にか私も走帆さんと共にこの […]

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春蘭

高梨嚝子さんと私は故郷も出身学校も違うが、俳句仲間というだけではない共通項がある。それはあの時代、つまり戦争中に女学生であったということ。私たちは、あの時代に始まる昭和を丸ごと生きてきた、その証を少しでも残して生を終りた […]

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道成寺

俳句は、多くの趣味のなかでも、六十五歳から始めた最晩年の余技であったが、いまは唯一私の大きな生き甲斐となっている。本年十月十日は、亡夫徳太郎の十三回忌でもあり、第二句集『花筐』の上梓を思い立ったときに比べて、極めて晴れや […]

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あらくさ

渡辺さんは、「反戦・平和」が私の人生の大きなテーマと言い切っている。五十歳を過ぎてからの俳句作りだが、志とかかわって、どこまでも未来を感じさせる明るさ、その深まりが読むものの心を優しくしてくれるのである。 諸角せつ子

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「海原」創刊から終刊に至る全号に発表の三二八句を収載。 故・木内彰志主宰から学んだ、広く大きな俳句世界の一集。

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いちじくの木

父はよく「俳味がある」「ない」という言葉を使っていて、それを私は「わびさび」のことだと思っていた。何度も聞いているうちに、それは俳句らしい面白みのことらしいとわかってきた。滑稽さとは違う面白みのようなもの。父五秋の俳句作 […]

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夕牡丹

「末黒野」の良さは、伝統俳句を貫いてきている点である。出来る限り平明な表現をとり、作者の思いを物に託して、詠み上げることの実践である。志麻子さんは、しっかりと先師の教えを身に付けて、実践されている。俳句に関しては妥協を許 […]

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岬日和

本句集の題名となった『岬日和』は、掲出の句から採ったが、温暖で穏やかな岬の暮らしぶりが窮え、生涯を館山という一郷に託そうとする佐久間さんの心意気が感じられることから、この名を選んだ。 能村研三

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