8月, 2013 - 文學の森

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満天の星

医者と云う、人間相手の仕事をされていては、尚更自然に癒されることの嬉しさが感じられ、野山を歩かれたに違いない。客観的に自然や物を見る眼は確かなものであり、自然と一体になり余裕ある心で詠まれているところに好感がある。 酒井 […]

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楽藤庵記

著者は、摑まえた虫などは皆自分で飼って、徹底的に探究された。そんじょそこらの虫少年という程度ははるかに凌駕したもので、専門家も驚く程なのである。虫類からスタートしたものは小動物から草花まで、金山さんの眼力はとことん掘り下 […]

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印旛沼

木村映子さんの作品は、いずれも達者である。聞くところによると、若い頃から随分病弱であったらしいが、作品は決して嫋嫋たるものではない。むしろ益荒男振の句が多い。確かな骨格の上に今後どの様な肉を付けて行かれるのか楽しみな作家 […]

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淡雪

辛く悲しい時を越えられ、独り暮しにも慣れ、端然と平穏に過ごされている頃、ちらちらとかすかな雪が舞い降りてきた。ふと奥様を思い出された。そして、「私は今幸せに生きているよ、君は大丈夫か」と亡き妻に呟くように呼びかけられた。 […]

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夢風車

印旛沼湖畔にある大風車は、風車だから風があれば回り、風が無ければ止まる。まわりは一面花畑で、四月のチューリップの時季には多くの観光客で賑わう由。作者はそんなことをすべて呑み込んで、その風車を“夢風車”と詠った。彼女の生活 […]

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京鹿子

京鹿子の花は粒状に密生したピンク色で優美だ。美しく気品がある句集名は、諸芸に通じ雅やかで、穏やかな人柄の桜井さんにぴったりと言えよう。さて、この句、自服は薄茶を点てた亭主が自身で飲むこと。大好きな京鹿子を活け、自服の茶を […]

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はや米寿

来年の二月号が「苑」の創刊二十周年に当たる。その祝賀会が今年の私の誕生月に開催されるので、これらの祝いを兼ねて句集を上梓することとした。平成十四年から二十五年一月までの約九〇〇句の中から三六〇句を自選した。 (「あとがき […]

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