1月, 2015 - 文學の森

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春雪富士

作者の一日は富士を見ることから始まる。『春雪富士』は夕陽子さんならではの作品である。自分の机より富士山を正面にして毎日心を清めておられるという。我々が偶に見る富士山とはけた違いである。 井上 進

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草楽人生

山形県は食用菊生産量日本一。しかも春鷗さんは薬用酒作りの名人でおられる。菊の薬用酒作りのための作業であろうか。月山に真向かい心を清めつつ菊を摘む春鷗さんの姿が彷彿とした。 手塚美佐

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春の雁

本集は、一九五三年から一九八一年までの初期の作品を年代順に収めた。前半は「鶴」(石田波郷選)から、後半は「万蕾」からなる。 私は石田波郷の句集『雨覆』『借命』などに触れ、波郷に強く惹かれていたので、「鶴」再復刊の知らせは […]

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風の彩り

私の所属している俳句結社では、「伝統を尊重し新しさを求める」、この信念を初学教室時代から強く頭に叩き込まれてまいりました。先生方の声がいまだに耳奥に残っております。 「あとがき」より

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花の窓

これらの句に私はどのような鑑賞を捧げられようか。限りあるこの世を生きて俳句を楽しみ合うことを、祈るばかりである。 大坪景章

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天上の榠樝

桂瑞枝は榠樝が大好きだという。林檎の花に似たその美しい花も、木瓜の実に似た固い歪な実も、みんな好きだという。美も歪もみなひっくるめて<わが生>と重ねているのだろう。その<榠樝>をもって亡き父母に捧げるという。きっと天上の […]

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海見ゆる丘

3.11の悲しみに明け暮れながらも、その後の様ざまな場面を歌の材料として詠んできた中山さんの作品。それらの中に新しい生活に向かって動きだすかすかな明るさが漂いはじめたような気のする作品である。当地の読者には全く説明の要ら […]

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平成の麦飯

「あとがき」によれば、大野領子さんは昨年癌を患い入院を余儀無くされましたが、その時多くの俳句の友人から励まされ、自らも俳句に打ち込むことによって、日日脳裏をかすめる不安や緊張と闘い、 漸く「俳句を杖に立ち上がることができ […]

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秋明菊

このたび、母が「馬酔木」に投稿した作品約六五〇句をまとめ、『秋明菊』と題して発刊する事となりました。(中略)母の家にはおびただしい量の俳句原稿と投稿した雑誌が有り、句作りに多くのエネルギーを注いできた様子が窺えます。母は […]

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