10月, 2015 - 文學の森

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勾玉池

この句集は郷土愛に満ち、聖地伊勢の人ならではの句に満ちている。「真秀ろば」や「世古」という言葉がよく出てくる。神への格別の思いと、思い出がいっぱい詰まったふるさとを懐かしむ念の強さの故である。 石井いさお

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沙羅

夫君は句集を出版することを勧め、句集名は『沙羅』とするように言われていたとのこと。花木を愛され、病棟の庭に各種の椿と沙羅を植えておられたと聞く。惜しくも四年前に他界されたが、この度の沙羅の名を冠した句集の出版を、泉下でさ […]

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初桜

「世界で最小の詩型が俳句」というフレーズに惹かれ、なんの予備知識もなく無防備で一歩踏み込みました。今は亡き師・倉田紘文先生の御指導に感謝しつつ。 「あとがき」より

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樹心

橋本さんは本質的に詩人であり、詩の心を持った俳人である。宇宙への憧憬を込め、ロマン溢れる作品であり、その寂寞とした詩境に遊ばせてくれて嬉しい。 川口 襄

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五彩

ある時、この先何があっても俳句があれば耐えられる、と言われたことがある。見事な決意であると同時に究極の覚悟であり、満腔の同意をもって受け止めた。水帆子さんの句を光を放つ珠に喩えるならば、その光は五種の彩りを備えている。 […]

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薫風

ごく最近の作品には、やや達観したのびやかな風情がただよっている。先師きくちつねこの駘蕩とした気分が重なっているような気がしてならない。一人の作家が見せてくれる一生の作品は、まさに星座のように広大である。 松浦加古

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春光

早春の不忍池の景。沢山の鷗や辺りのものが共にふさわしい場所を得て、輝かしい春の陽光と風の中にあった。 「あとがき」より

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夢香山

右の二句は開巻劈頭の句で処女作の範疇と解していいだろう。「菅笠一つ動きをり」は雑物を排した鋭敏な写生で、噎せ返るような青田の熱気と、黙々とした作業の実態に迫っている。「オペラの余韻十三夜」には、作者の原色とも言える良質の […]

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