2016/06/01 紙雛 ここでいう瓦礫とは、いずれも何らかの形や用途をもって人々の生活を支えてきた事物のことだ。それが今は単なる石塊、無用のものとなってしまった。そして、深い闇に覆われ山なしている。しかし、しだいに昇る初日によって、まるで蘇るよ […] MORE
2016/06/01 ちんぐるま 愛子さんの広い俳句の世界は、まず並外れた行動力にある。こうした社会体験と趣味の豊かさ、自然に親しむ気持ちが、句の背景にある。病気と闘いながらも、句柄はいよいよのびやかで、明るい。月山のちんぐるまは、愛子俳句に花を添えるよ […] MORE
2016/06/01 峠の時間 まず思ったのは、佐野氏は抒情の人だということである。具体的に言うと、父・母・子など家族を詠んだ句が多い。ここには先師 大野林火の影響がみてとれる。一度俳句を止めた佐野氏が再び俳句に戻ってきてよかったと改めて思う。俳句をや […] MORE
2016/06/01 春隣 萩沼嘉枝さんは常陸の地にお住まいですが、その土地にしっかりと根を下ろし、骨太の句を詠みつづけておられます。今回の句集には未収録ですが、私の大好きな一句をご紹介しておきます。 名和未知男 MORE
2016/06/01 沢登り 美穂子さんは俳句を始められてすぐ、頭角を現されたという印象が強い。それも、最近めきめき腕を上げて、目立つようになって来たというようなタイプの人にありがちな、巧みで狙いが際立つような作品ではなく、一読、おっとりした、さりげ […] MORE
2016/06/01 朴の花 父や兄を戦争で奪われ、引き揚げ、強制疎開、夫の早世等々、決して幸運な方ではない気がいたしますのに、なんとか無事に、しかも花鳥風月を愛でながら今日まで結構楽しく平穏に生かされてまいりましたことが、不思議でならないのです。 […] MORE