9月, 2016 - 文學の森

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沖雲

表題を『沖雲』と決めたのは、沖への、遠きもの、遥かなるものへの憧れからではないかと思っている。俳人・兒玉南章の娘として、南章十七回忌を迎えるにあたって何よりの供養となる一本である。ここまでの充代さんの努力に南章さんも莞爾 […]

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谷と村の行程

いくつもの谷を背後にした村での暮らしが長くなった。まことに狭い範囲に生きてきた人間が表現する俳句という詩型は、私にとってもっとも相応しいものだったと思っている。 「あとがき」より

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立葵

『立葵』には、震災関連句が多いが、あえて強く言えることは、そうした震災句であっても、つねに温かい「おふくろ」のような視線を感じるということである。未曾有の大災害であったから、当然、苦しさ・さみしさは訴えているが、一句一句 […]

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二輪草

三年間の私の休日は全てかずえさんと一緒だったように思います。その中で、会う度に「一彦さんの遺句集を出したい、出さなきゃ」ということをいつも話していました。俳句はお二人の子供であり、命です。 堀井信子

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無音界

風土に根差した自在な詠み振り、それができるということは、俳句の本道をしかと追ってきたことに他ならない。原裕の求めた「写生より想像力へ」の理論が実作の上で示された『無音界』。句作の今日より明日への明るさを感じる。 原 和子

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星月夜

吟行にもよく参加され、何人かで一緒に行動しているので同じような場面を見ているのですが、対象物をよく観察し視点が少し違っているのが特徴です。俳句三昧の暮らしの中で感じる一抹の寂しさ、老舗を守る友を思い、また、はらからのこと […]

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薬包紙

今迄に味わったことのない、ある種の感慨に、強く胸を打たれた。それは、風流とか侘び寂とかの理念に基づき或いは風土性の強い句集などとは遥かに違い、医療施設内の患者の方々の姿とその様子を又、その方々をお世話する看護師および介護 […]

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絹の韻き

人の世には「縁」ということがあると最近つくづく思います。私が俳句を始めるようになったことも一つのご縁であったように思います。子供の頃から「国語」が嫌いであった私が義父や子供の俳句の影響で一寸覗いた心算のこの道、もう半世紀 […]

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貝の化石

天地や、小さな花や虫たちの発するシグナルに耳を澄ませていたい。言葉の持つ不思議な力を信じながら。 著者

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生地

私はこの地に生を受け、育てられ、今年古希を迎えました。今までに出会うことの出来た人たちに感謝し、今あることを幸せに思います。 「あとがき」より

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