2017/08/18 秋の蜂 「漂泊の表面張力」という捉え方が魅力的で、「漂泊」という語義を詮索し始めると詰まらなくなりそうだ。風に揺れているような揺れていないような、芒原の広い広がりが見えてくる。その頼りげな広がりの感触を「漂泊の表面張力」と言う。 […] MORE
2017/08/18 恋のぶぎぶぎ 作者の受け取った風景を内面化している句。駅の人間の動きとか置かれているものを総合して、駅全体の印象が海鼠のようだと受け取ったのだと思う。満月に照らされているうらさびしいあまり大きくない駅の風景が見える。譬えというよりも終 […] MORE
2017/08/17 大津 著者・鈴木弥生子さんは、いつも物静かで心優しい方ながら、内に湛えている詩情は深い。清らかで艶やかなリリシズムに加えて、時に思念的な作風も見せて、ますます新たな句境が拓きつつある。大津は、若い頃、住まわれていた懐かしい地で […] MORE
2017/08/17 杖一本 俳句は十七音の有季定型の短詩で、自然、人間の生活などを一句に全てを詠みとることはできないが、自然と人間との関わり合いを一句一句詠みつづけ、その累積の中に、そのうえ齢を重ねることにより、作者の心情や人物像が浮かび上がってく […] MORE
2017/08/17 青葉木菟 俳人には「人事句」が得意な人、「叙景・自然詠」が得意な人がいます。紫幸さんは、どちらかと言えば「人事句派」ですが、自然詠にも良い句が多く、バランスのとれた俳人と言えましょう。しかも自然を詠まれても、自分の行動などを詠み込 […] MORE
2017/08/17 オパール世代 活動的な高齢者を意味するオパール世代のオパールは、奇しくも十月の誕生石である鉱石のオパールに通ずる。半透明な原石の中を多彩なガラス光沢が流れる。そんなオパールの魅力は、モダンでお洒落な輝子さんのライフスタイルと詩情豊かな […] MORE