6月, 2018 - 文學の森

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草笛

廣野さんの句集『草笛』を通読して、まず感じたことは、御主人を詠まれた「夫」の句が多いということである。今まで多くの句集を読んできたが、これだけ御主人のことを詠まれた句集はなかったと思う。単に句数が多いばかりでなく、目に立 […]

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祝祭

既刊の句集として『金属音』(平成三年刊)と、『虹の橋』(句歌集・平成十八年刊)の二冊があるが、この『祝祭』にはそれらの一部も収載しているので、ほぼ全句集と言ってもよい。 「あとがき」より

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埋火

母在りし生活(たつき)には炭と火鉢があり熱灰をかけて鉄びんがかけられていた。暖をとる時にはその灰を払い除け赫々とした炭火に冷たい手をかざした。母は晩年気弱になり余寒の一燈に炭火を守りながら私の帰宅を待っていてくれた月日で […]

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水の伝言

譜面台の句にみられる絶妙な取り合せ。鬣の句の巧みな比喩。何が俳句になるかを直感でつかみとる力のある作者である。『水の伝言』には師岡洋子さんの豊かな詩の世界が詰まっていて、読者の心を魅了する。 柴田多鶴子

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江戸手拭

市川栄司さんの第二句集『江戸手拭』は、栄司さんが長年大切にしてきた「江戸の粋」と「京の情緒」を軸に構成されている。 大都会の、それも庶民によって育てられ守り抜かれてきた「日本の美」がこうして、手元で再生されることの愉しさ […]

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私の四季

この句集からはどんな時も初心に戻る妙子さんの素直で率直なやわらかな心情を汲み取ることが多かった。 妙子さんはまだまだ詩囊に溢れているから、この句集が俳句とともに生きていく一歩になることを願っている。 若泉真樹(「序」より […]

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一鰭

「童子」に入ってからの鐐二さんの句は、どれも完成されていた。俳句は作っていなかったが、長い間みやさんの傍らに居て、俳句脳が働いていたのだろう。鐐二さんには驚かされることばかりだ。鐐二さんの脳には、まだ自分でも気がつかない […]

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夏夕日

句集名の「夏夕日」は、そんな都心のぶらつきの中から浮かび上がった。夏夕日の色彩の氾濫は、自由で気ままな身に、こよなき観想の場を提供してくれた。 「あとがき」より

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