2018/09/16 青田 目の前の青田を前にして、現実的な農業のゆくて、これからの対応を問われたのかもしれない。その問いに、白土昌夫氏はただ誠実に、ありのままを答えている。そういう一景と考えてもよいと思っている。『青田』には、そうした地に足がしっ […] MORE
2018/09/16 喰ふ喰ふ喰ふ 「喰ふ喰ふ喰ふ」は人間のみならず、生きとし生けるものはまず「食べなくては生きてゆけない」(後記)という信念が籠った措辞で、「空空空」は色即是空の空である。「喰ふ」「空」は同音で繋がり、広大で深慮な世界を詠んで、俳句という […] MORE
2018/09/16 初鏡 奥井さんの来し方の万感の思いはこの一句に尽きる。 鏡に映る年波の歳月には、人生の喜びも辛酸の悲しみも一切を濾過した晴れやかな姿が投影されている。今は恙無き日々に感謝である。 鳥井保和 MORE
2018/09/16 終の家 一雄はうさぎと子供に共感する。子供、妻、両親、人、動植物、森羅万象への思いやりとやさしさが句集に満ちている。 若き頃、壇一雄や眞鍋呉夫と共に小説を書いていた作者の私小説風の俳句は、身の回りのささやかな命と平和を愛する心に […] MORE
2018/09/16 さくら貝 「ぶだう食む」の句も驚天の一句だった。ぶどうの句は、毎年山と作られるが、「悩みの種」と表現した人はまだ居ないと思う。あの種を「悩みの種」とはよくも言ったと驚いた。俳句とは言葉との出合いだと私は思っているが、こういう出合い […] MORE
2018/09/16 尺蠖の道 堀切氏は出発点から日本文学の根底にある「言霊」の力を理解していた節がある、と私は思っている。本業の演劇界では既に斯界で注目されている新進気鋭の評論家である。俳句評論の面でもすでに「俳人協会新鋭評論賞大賞」を受賞している。 […] MORE
2018/09/16 心の振り子 趣味も多彩で、英語俳句にも力を入れておられ、今回俳句と俳画、英語俳句とバラエティにとんだ、楽しい句集にとても期待しています。個性的で情熱的な作品が多く芯のしっかりとした世界観をお持ちで夏さんらしい句集です。 石倉政苑 MORE