8月, 2019 - 文學の森

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天地

さとしさんは高校の教師を定年まで勤め、今は家の周りの畑で農作業をしている。この「端農」はさとしさんの造語かも知れないが、農家の端くれだと、ご自分のことを言っている。だけど、彼から貰った白菜はでかくて固くて立派だった。この […]

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州羽神

「州羽神」は「諏訪神」建御名方神。神社の斎館のようなところの板の間、あけ放たれた窓を覗くと円座が敷かれ、これから氏子の会が行われようとしている。山中の涼やかな末社の一場面がうかぶ。諏訪の風土をうつしとらんとする姿勢は、ま […]

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天を指す

この句は作者の思いを身辺の樹木に託された作品であり、この一句を通して作者の信念を知るのである。どこまでも静謐な生活を貫けたことは一方には強い信念を持っておられたにちがいない。 佐藤麻績

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壽人歳時記

俳句は長くたしなんではいても、小説や音楽のレッスンの方に力を注いでしまって、句集のまとめはいっこうに本腰にならなかった。それがここにきて、一気にまとまった。題して『壽人歳時記』。まるで歳時記のように、自由な項目を立て、壽 […]

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青のとき

カジュアルな倫子さんの身辺にも万象は歳時記的な動きを止めない。彼女の水晶体は眼前に発生したイメージに詩的屈折を与えて通過させ、待ち構える俳句定型に受け渡すのだ。優れた眼科臨床医でもある 馬場駿吉(「序」より)

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海からの風

春ごとに若草は萌え、こともなく明けてゆく朝と暮れてゆく夕べ。そして、夏の水光のような句集『海からの風』が誕生しました。みさ子さんは、NECという希少がんの治療を受けながら、「自分のそばに俳句があることに気づきました」「病 […]

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端居

きよ子さんの原点、大正・昭和・平成を経て令和を迎えた、人生百年の百年を視座に入れた唯今があるとみる。言えば「端居」こそ、長かった昭和の名残の謂に他ならぬ拠り所とみた。 島村 正(「序」より)

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