9月, 2019 - 文學の森

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発火点

華やかな雰囲気を持つ作者だが、夫の会社経営を支えるかたわら、二人の子を育て、四人の孫を持つ作者は堅実派で、物事を慎重に考える。句集に流れる抒情性は、自己を客観視する冷静な目と柔らかな心に裏付けられているのだと思う。 高橋 […]

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螇蚸

第一句集は「寒雷」に入会した昭和五十九年から平成二十四年まで、楸邨先生、瑠璃子先生の選をうけて「寒雷集」に載った句より三一四句を選んで一書とした。上梓時、私は六十九歳だった。遅い第一句集だった。『螇蚸』は、「暖響」(=同 […]

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初蝶

句に共通していることは、いずれも着眼が新鮮で、表現が適確だということである。これを一口で言えば、表現技術が勝れているということだが、これは一朝一夕で成ることではない。もちろん努力は大切だが、それ以上に持って生まれた才能無 […]

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昨日今日

著者は本句集『昨日今日』を編むにあたって、父君の句集『熱海』を思い浮かべたことだろう。その巻尾を飾った、〈正月の白波を見て我思ふ 繁勝〉に唱和して掲句を、巻末におかれたに違いない。熱海の沖をゆく鯨は、喜寿を迎えた著者であ […]

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俳句の勉強

もともと私自身の勉強の為に繰り返し確認出来るようにまとめたのですが、このように一冊の本としたのは、共に俳句を学び楽しんでいる方たちに何らかのご参考になればという思いからです。句作りで迷った時、本書が指針となり皆様のお役に […]

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白鳥座

小林青波さんは長い作句体験を持つ作家である。なかでも一番長く師事されていたのは、山口超心鬼「鉾」主宰にである。青波さんは、じつに真面目な作家であるから、「鉾」での作句体験は大きな力を付けたと想像するに難くない。この句集『 […]

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曼珠沙華

私の八十歳代は、安穏と動乱・繁忙が綯い交ぜの十年だったと言えようか。今、第三句集上梓の機を迎えて「とにもかくにも存えて」の心境である。その間の句作を取り纏めたのが本集ということになる。 「あとがき」より

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水鉄砲

私は令和元年七月十五日で八十八歳(米寿)になる。平成の終末に当たり、読む人の心に残る俳句はどのくらい存在するのか、選んでみようかと思ったのである。 「あとがき」より

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春暁

師黛執創刊の「春野」を継承するという大事があったが、四十年近い師の教えはもはや私の身体の一部ともいえる。これを次世代の方々にお伝えし、俳句の面白さ、創作の楽しさを知って戴けたらと思う。 「あとがき」より

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手を置く

これらを遺したかったために、加藤美代子さんは句集『手を置く』を纏めたかったのであろう。その意味でこの句集は、加藤美代子の人生の軌跡を示したもの、といえるだろう。 石 寒太

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