9月, 2024 - 文學の森

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花すすき

年齢を重ねてからの作品には加代子さんの向上心の強さが窺える。常に知的刺激を求め続ける姿勢に敬意を表したい。 福本弘明「序」より

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阿夫利嶺の風

相模湾の水蒸気により常に山上に雨雲をたたえているため、「あめふりやま」転じて「阿夫利嶺」と呼ばれて来た山塊。信仰の山である。今日もそのお山からの柔らかい風をたっぷり吸い込んではためく鯉幟。児の成長を願ってその姿は力強い。 […]

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たんぽぽ

お二人の句を並べてみると、やさしい。やさしい、という言葉は何をさすのだろうか。それはおそらく、ただそのままの姿でそこにいるということを、否定しないということだろうか。そして、お二人とも句がやさしいと思うのである。 大橋一 […]

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かぶと虫

平素の暮らしの中でふと気付く機微の表白が集まって、作家の人格を作ってゆく。これらの作品の優しきまでの自己表白が景として打ち出されていることに注目している。 増成栗人「序」より

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有楽椿

犬山は俳句でたびたび吟行する素晴らしい町である。国宝犬山城のあるこの地で生まれ育った典子さんの俳句に濃い面影を残している。国宝の茶室「如庵」の庭には水琴窟もあり、有楽椿が花開くのであった。 武藤紀子「序」より

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深遠

俳句は精神(心)の風景と常々思っているが、彼女の作品は主観を大胆に表出しているところに特徴がある。「一瞬の生全うす」が彼女ならではの主観の表出。光ってこぼれた露の玉の美しさもさることながら、生を全うした命の姿に見えて作者 […]

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大阿蘇

私自身の「くまもと」という郷土の触れ合いの集成であり、広い熊本県内でも特に学生時代から続いている「火と水と祈り」の里、阿蘇という地域へのささやかなアプローチでもある。今後とも俳句を通じてその奥深さを表現していきたい。 「 […]

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傘寿

勝彦氏の郷土愛がこの一句にこめられている。「うまあらい」が長い歳月を経て、いつしか「もうらい」となったのであろう。肥前の陽光かがやく麦の秋。思わず「わが村は」と声に出た充足感のある一句である。句作の幅や奥行きはまだまだ広 […]

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