7月, 2025 - 文學の森

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既視領域やおのれの心象にもとづく句づくりを排し、言葉の動的作用力に期待しつつ、俳句作品行為を可能にする俳句形式と、俳句形式をつくり上げる作品行為との、永遠の循環運動に身を託して創出した俳句作品と、その基盤となる俳句認識の […]

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雲の峰

近年、田園地帯や郊外の山裾などに新しい住宅地が増えてきた。屋根の色もさまざまで、赤い屋根の家が一軒建っていたり、青い屋根の家が十軒ほど並んでいたりする。そうした家並の上を柳絮がきらきら光りながら飛んで行く。色彩感豊かな句 […]

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実万両

戦中、戦後を生き抜いてきた年代ですが振り返ってみますと、いろいろありましたが、ほどほどに働き、ほどほどの幸せな暮らしを楽しみ、こうして元気に卒寿を迎えられた喜びを実万両に託して詠んだ句です。 「あとがき」より

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俳人ですが詩も書きます、というと、すごいですね、と言われる。全くそういうことはない。俳句が相撲だとすれば、詩はプロ・レスだ。俳句が千葉仕込みだとすれば、詩はチャンバラだ。共通点もある。 「あとがき」より

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くれのおも

九十五年の間に多くの人に巡り会い、生きてゆく御縁をいただきました。誠にありがたいことでした。今日の続きとしての明日も、美しい自然を感じていきたいと思っています。 「あとがき」より

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今生の桜

この句を得たとき、瑛子さんは再び季語と共に歩み出したと思った。惨憺たる地上に天空からちらちらと舞い降りてくるものが、冬の雪ではなく、春の雪であることに気づいたときに、胸中に春という季節が生まれ、四時が動き始める。心が日常 […]

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旅鞄

子どもや家族への愛情を詠む姿勢は、あつ子句集の原点であり、それは今も変わっていない。家族はもちろん、旅先の風景に対する優しい眼差しが結集した句集といえる。 山本一歩「序」より

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平明

実に「平明」は芭蕉の理念でもある。「平明」かつ「深い」句をめざすことの厳しさに耐えて進む道筋が広がる。この句集を読み俳誌を受け継ぐことの厳しさ、心の底に溜まってゆく想いの感じられる句が多いことに気づく。そうした想いを打ち […]

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