9月, 2025 - 文學の森

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姫沙参

「姫沙参」は高山帯の岩磔地などに生える。山で出会った素朴な佇まいの姫沙参は、作者の目にとりわけ美しく映ったに違いない。姫沙参の美しさと作者の心の美しさの出会いの句でもあるといえる。 鈴木久美子「あとがき」より

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合歓の花

どんなものでも受け取れるように自分自身を耕しておく、その事の重要性をしみじみ感じるこの頃です。高齢になり感覚が大分鈍くなってはきていますが、願わくば最後まで、天から降ってくるものを柔軟に受け取れるよう、自分自身を耕し続け […]

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濁り鮒

何時も背広をきりりと着こなし現れる輝征氏の写生は確かで、しかも快いひびきがある。そして、どこか懐かしさとやさしさに溢れていて好ましい作品ばかりである。 古田紀一「序」より

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光の遊戯

作者にとって俳句とは「遊」であり、荘子の逍遙遊に通う。俗世間に束縛されず、四季の海、山、水、花、樹木、雲、等々の自然の命を輝かす光を見つめ、心の自由に遊ぶ。また、戦争。温暖化・災害の無い地球の平和を季語と共に祈る。多くの […]

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エッセイで「掘り出し物運に、恵まれている気がする」と書いた。本書は、名句、秀句に出会い、心動かされて、未知なる何かを掘り起こした記録ともいえる。 俳人協会新鋭評論賞・山本健吉評論賞受賞作家による初の評論集 「あとがき」よ […]

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心柱

草木塔を前にして、しばし人間中心、人間本位の思想を脱し得た。五重塔の心柱を拝観し、常に何かに急き立てられるような時間観から解放された。おそらく、句を詠もう、素直な気持ちで対象に向き合おうとする姿勢が私にそれを可能にしたの […]

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アラベスク

フランス文学が好きで大学は仏文科へ進み、多くの海外旅行ではその地に身を置くことで得られる感動を味わいました。この句はいつもの散歩道、いわば日常の風景から掬いとったものですが、遠き日のフランスへの懐かしさや憧憬と繋がるもの […]

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雪景色

作風は平明で少しも難解さがないことに気づく。きょういくしゃとしての見識、見守り、待つ、という重要な視点や姿勢が生かされている。このことは、取りも直さず表現者としての重要な資質である。 すずき巴里「序」より

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瀬戸の花嫁

新しい生活ではありますが、晩婚はそれなりの心構えも必要で、すぐに現実となる老々介護、愛する相手との死別。ですが、せっかく俳句をやっているのなら、どうやって明るく爽やかに詠んでいくか、それがこれからの課題です。 「あとがき […]

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