2008/10/04 蝶ほどの 蝶や虫、鳥や草花、其の外の自然のものたちの持つ不思議な力にいつも驚き、それを俳句にしたいと思いやって来た。力は遠く及ばないが、それはこれからも続くだろう。 (「あとがき」より) MORE
2008/10/04 寒の杉 永年教育畑を歩んできた豊田氏は、いま、晴耕雨読の生活にいそしんでいる。自然に立ち帰ることが究極の願望であったかのように、一鍬一鍬ひたすら土を耕し、己れを耕す。ここに収められた句々は、その収穫の結晶であり、活力に満たされて […] MORE
2008/10/04 方壺以前 青春時代は肺結核を病み、生死の境をさまよっていた。失望と哀感のうちに偶然出会ったのが、石田波郷先生の『惜命』時代の作品であった。ただちに入門を決意し、承諾を得たときの感激はいまに忘れ得ぬ喜びである。 その波郷先生の「鶴」 […] MORE
2008/10/04 蝶の墓 第一句集から十年以上経っている所為もあるが、尚野頼子の作風は形式の桎梏から解き放たれ、自由に、思う処を闊歩している印象であった。端正さを卒業、何時からか内部に燻っていたものが、一気に燃えだした―そんな作風に変貌して来てい […] MORE
2008/10/04 小鳥来る 絹子さんの句には、絹のような柔らかな上質の手触りがあり、マシュマロのほのかな甘さのように人の心を癒してくれる。 俳句は、その人間の人格の幅、深さそのものであり、それ以上のことを表出することは出来ないのだ。 中尾杏子 MORE
2008/10/04 光韻 小林時子さんの俳句は感性を主たる部分にした作品と、思念を主たる部分にした作品とに大別できる。その感性の優る作品にしても、思念の優る作品にしても、土台には光沢があると思う。もっと言うならば〝光沢を生む音の余韻 源 鬼彦 MORE