9月, 2013 - 文學の森

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十団子

私はいつしか自らが求めている俳句が朧げながら見えて来た気がする。即物具象の師系を継承しながら、詩因に重心を置いたメリハリのある句、平易でありながらありきたりでない表現、俳句だからできることの追究などである。それらがどれだ […]

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雁の雫

現在、私は同人誌「晶」という雁の列を作り、ようやく一周年を迎えた。ささやかな俳誌だが、ひとつの家族という思いでいる。これからも「晶」とともに生身の己れを俳句に詠み続けることで、すべてを乗り越えてゆこうと思う。 (「あとが […]

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和-nagomi-

家を何よりも大切にする彼女の作品には幸せが自然に滲み出た句も多い。本人は意識していないであろうがその自然体が特にいい。押しつけではなく、自然に発露した母性愛が素直に詠めていてとても好感が持てる。 石井いさお(「序」より)

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偏西風

井上さんは生粋の鍵和田門下生である。生命の一瞬の輝き、そして未来への希望がこの短い詩に凝縮していることに驚く。草田男が目指し、鍵和田主宰が継承された「俳句が他の文芸・芸術と肩を並べられるように」の願いは、この一句により易 […]

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金剛山裾

著者は永く金剛山の裾野に住んでおられました。これらの句からは、山国での生活がうかがわれます。自分の住む地を暗く厳しくも感じつつ、かけがえのないいとおしい地とも思っているようです。 古賀雪江(「序」より)

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藻刈舟

孝夫氏は常に真摯に取り組まれ、伝統俳句、ホトトギス俳句の研鑽に努められて今日に至っている。俳句には鋭い感性と知性に溢れた句が多いが、諧謔味の句もあり、氏の人間性の幅の広さを物語っている。 石川多歌司

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昨日触れたる

髙勢祥子は世界をういういしい身体性としてとらえる。現実の具体的現象を手、脛、口、舌、目、耳、はらわた、臀等で受け止めなおす。赤ちゃんが自らの体の細部に初めて触れる時のように。 この爽やかな歌いぶり。 季語に迎合しない知性 […]

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つばらつばら

調べを大切にした作り振りが窺えて興味深い。俳句とは文字のみで完結する文芸ではなく、音で確認する文芸であることを再認識できる。 橋本榮治

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紫野

貴子さんは昭和十九年に俳句と出会い七十年近く句を詠みつづけてこられた。職場俳句会で三鬼・誓子・不死男の指導も受けたという恵まれた俳句人生の集大成である『紫野』を多くの人に読んでもらいたいと願っている。 柴田多鶴子

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西国窯紀行

本書は「小鹿田」「小石原」といわゆる民芸の里から始まり、「萩」「有田」といった一大産地で締めくくられる。焼き物に大いに関心はあるが、まだまだ知りたいことがある。そんな読者を窯場巡礼の旅に連れ出し、やがて焼き物の虜にするの […]

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