7月, 2014 - 文學の森

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蛙楽

句はいよいよ豊穣さをまし、平明のうちに、一句の抱える時空はひろやかに大きくなってきている。これは驚くべきことで、やはり天賦のものにちがいないが、何らかの覚悟なり身を律するものが中木村さんの内部にあるからだろう。 森 潮

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宙空

第二句集であるが、木綿太さんの句の青春性は変わらない。変わらないというよりも、この青春性こそ木綿太俳句の魅力といっていいように思う。ぜひこの集中に流れている青春性を鑑賞していただきたい。青春は年齢ではない。作者の資質、感 […]

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ロザリオ祭

マイセンの紅茶茶碗に薔薇茶をひらかせた、という措辞が絶妙。正に作者の資質である俳諧のモダニズムを開花させた、スタイリッシュな作品。それはまた、私が工藤進を「薔薇の香りの詩人」と命名した由縁でもある。 角川春樹

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陽炎

『陽炎』は、美の句集であるともいえる。とはいえ、それはきらびやかな美しさではない。永遠の童心や青春性を核とする曇りない純真がとらえた、みずみずしく、ときにひかえめな美しさである。日々のなにげない出会いや気づきを、一期一会 […]

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天寿

今日作る俳句が昨日の俳句より少しでも真実で新鮮であるように努め、先人達の言葉の力を信じ、自分を信じ、終生俳句を作り続けたいと願っています。

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一番線

本集には、およそ四年かけて自選した句を収めた。私自身の思い入れが深い句を重点的に選んでいる。俳句を始めてからずっとただ「自分に正直に」詠んできた。俳人にとってこれ以上、大事なことはないと思う。 (「あとがき」より)

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花種

平成二十三年に創刊した俳誌「鳰の子」が順調に発展し、今年で三周年を迎えたことは大きな喜びです。「鳰の子」に集まった人たちが、それぞれの花の種を播いて育て、美しい花を咲かせてくれることを願っています。掲句はそのような思いを […]

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風の詩

旅人として、というよりは、その土地の人になり切って詠んでおられるのではないだろうか。それだからこそ、その土地で見付ける季題がより身近になり、そうなると、今度は反対に季題からの呼びかけにより深く応えられるのではないだろうか […]

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太古のこゑ

人は太古の昔から、信仰の対象として神々が宿ると信じ、滝を仰ぎ岩を拝んできた。滝を仰いでいるうちにどこからか、「太古のこゑ」が一直線となって聞こえてきた。 能村研三

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手毬唄

吉村毬子は、何時からかじつに不思議な詩的夢幻境に身を挺するに到った。三橋鷹女を過ぎ、中村苑子を越えて、遂に吉村毬子その人の詩的原風景に達した。 吉村毬子のの彼方にぼんやり浮かぶのは、じつは毬子の詩的浄土そのものではなかろ […]

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