新刊情報 – ページ 118

  • HOME
  • 新刊情報 – ページ 118
春の泥

【200句精選】
句集/春の泥
著者/藤冨万亀子 尾家國昭
判型/四六判並製/カバー装
価格/1905円(税抜き)

老若の議論の果てや春の泥 國昭

お二人は手をたずさえ議論を交わしながら、目の前の自然を眺め、そこに織りなす人間模様を見つめて、そこから自己の感動や想いを的確に五・七・五に抜き取って詠みあげておられる。

吉川千丘
稲架日和

【オリジナル句集】
句集/稲架日和
著者/倉田夕子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

稲架日和まつすぐに降る鳶の笛

彼女の住まう厚木市の郊外は、言わば相模野の中央部に位置し、緑ゆたかな田園地帯でもある。自然詠を基調とする「春野」の誌風からの影響も否定できないのだが、「稲架日和」は、夕子さんにとっては、同時に日常身辺の卑近な景でもあったのである。感性確かな写生の眼が行きとどき、どの句からも風景に溶けこんだ作者の詩情が溢れ出ている。

黛 執
夏木

【オリジナル句集】
句集/夏木
著者/松林朝蒼
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

風高く吹いてゐるなり朴夏木

句集名『夏木』は、まだ老いてはならぬと息子・誠が発案、私も娘の子・菜津紀という孫の名と訓みが同じで、シンプルさがいいと思って決めた。装画は誠が版画にしてくれた。

「あとがき」より
銅鑼

【オリジナル句集】
句集/銅鑼
著者/関 淨山
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)

はや銅鑼を打ちて客来る年始め

淨山さんの前では、「歳だから」などの言訳・弁解は通用しない。俳句を九十一歳から始められたのは世の常の人の及ぶところではなく、驚嘆するばかりである。

阪田昭風
桜人

【オリジナル句集】
句集/桜人
著者/岸しのぶ
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

水の面に立ち上がりたる夕桜

写生がよく効いた力作である。桜の句はどれも素晴らしかった。矢張り故郷をこよなく愛し、故郷・津山を誇りに思っての日々の生き様がよく表出されている。

塩川雄三
日日是好日

【オリジナル句集】
句集/日日是好日
著者/秋山甲斐
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

蜜柑捥ぐ手の先に海ひらけゆく

今生きていることに感謝し、一日もおろそかにせず、真摯に生きることがいかに大切であるか、実践を心がけ努力し続けた結果が正にこの句集のかがやきへとつながったのであろう。

長島衣伊子