新刊情報 – ページ 120

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風韻

【オリジナル句集】
句集/風韻
著者/大井東一路
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

燃ゆるもの欲し冬空を朱く塗り

「冬空を朱く塗り」と続けたところが東一路さんらしい。「朱く塗り」が生への意気込みを感じさせ、作者の前向きの人生態度を思わせる。90歳を越えた今、東一路さんは何に情熱を注ぎ込むのだろう。俳句だと思う。

大串 章
不思議の国

【俳句ライブラリー】
句集/不思議の国
著者/萩山栄一
判型/四六判並製/カバー装
価格/2095円(税抜き)

太陽の最期の色で柿落ちる

萩山にとっておもしろくて仕方がない俳句-その集積がここに世に出ることの意義は大きい。もしかして著者には”口語俳句第二の出発”の旗手を期待してよいのかもしれない。

田中 陽
まつり

【オリジナル句集】
句集/まつり
著者/齋藤夜空
判型/四六判並製/カバー装
価格/2000円(税抜き)

松明の大きく爆ぜて火の祭

夜空さんの俳句への向き方は真摯の一語といえる。句会も楽しんでいる様子がよくわかり、私もうれしくなる。夜空俳句の優れている特徴として、確かな目、豊かな感受性をあげたい。このような資質は、つぎつぎ心を打つような俳句に結実していくにちがいない。

河内静魚
俳句・その地平

【その他】
句集/俳句・その地平
著者/大牧 広
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)

その地平の夕映は美しい

少年時代に戦禍をくぐった大牧広は、戦争のない戦後七十年をわが事として考え行動している一人である。それゆえに抱え持つ反骨の視力でこの世の「いま」を見据えたのが『俳句・その地平』。これに同伴するのが折々の俳句と折々の俳人である。戦中派ならではの正眼の構えで立ちながら、時代と俳句の抱える問題を「わたしはこう思う。あなたは如何」と呼びかける。

宇多喜代子
輪中の空

【オリジナル句集】
句集/輪中の空
著者/七種年男
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

どんどの火輪中の空をつらぬけり

大垣は芭蕉が「奥の細道」の旅を終えたむすびの地としても知られている。洪水から集落や田畑を守るため、周囲を輪中と呼ばれる堤防で囲んでいる。私は「沖」を継承した時「人が作らない俳句、人が作れない、さらには人が納得する俳句、人が感心する俳句」を目指したいと提唱した。七種さんの句も正に「ルネッサンス沖」の理念に適うもので俳人としてさらに詩質を高められた作品である。

能村研三
延廣禎一歳時記

【その他】
句集/延廣禎一歳時記
著者/延廣禎一
判型/文庫版並製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)

をかし・不思議・ふっきれの俳句観

本歳時記はご遺族の快諾を受け、「槐」俳句会有志の参加によって編まれたものであります。故延廣禎一氏の在籍された平成五年より平成二十五年までの約二十年間の作品を「槐」誌のバックナンバーからゆかりの会員の手により収録いたしました。

「あとがき」より