新刊情報

身ほとり

【オリジナル句集】
句集/身ほとり
著者/清瀬環
判型/四六判上製/カバー装
価格/2600円(税抜き)

環らざること胸に秘め日向ぼこ

ご主人様への深い思いが綴られます。宣告ほど残酷なことはなく、また見送ることほど辛いことはないでしょう。偲び草として詠まれたのは悲しいことですが、さらに深い心の結びつきが見えて、この句集の目的が果たせたと言えるのではないでしょうか。

水田むつみ「序」より
敦煌

【オリジナル句集】
句集/敦煌
著者/永井孝彦
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

炎熱や地獄の菩薩ゆらめきて

この句集は永井孝彦という作家が師である有馬朗人から自立するだけでなく、コロナ禍という異常な事態の中でその自立、すなわち作家としての内面の境地の高まりをどのようにして成し遂げてゆくかというプロセスを見ることができるものとなっている。

西村我尼吾「序」より
白桃抄

【オリジナル句集】
句集/白桃抄
著者/辻桃子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

虚子の忌の大浴場に泳ぐなり

十八歳で俳句にであって、六十二年の月日が流れた。二〇一六年の『浦島太郎』まで十四冊の句集を出したが、初期の句集はもうほとんど残っていない。昔の句を読みたいという声がきこえてくる。二〇二三年の夏、不運にも背骨が折れ、それから次々に五か所も折れた。今も歩けず痛みにうめく日々だ。まるで子規のように、ベッドから空を見ながら、思い浮かぶ好きな句をまとめてみた。

あとがきより
漱口

【オリジナル句集】
句集/漱口
著者/若林哲哉
判型/四六判並製/カバー装
価格/2000円(税抜き)

北斗賞受賞作家、待望の第一句集

美しく端正な句の姿、抑制されつつもしのびやかに匂い立つ感傷、年齢相応の瑞々しい抒情。あらためて哲哉くんの神経の細やかさに感心した。

村上鞆彦「序」より