新刊情報

坂の途中

【オリジナル句集】
句集/坂の途中
著者/丸山登志夫
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

人に鳥に春の地球が一つだけ

私がなによりも感銘するのは、老いの意識を地球まで飛躍して、 あえていうならば、地球を仲間連れに感じる朴訥さである。 頭からものをいう観念的なものいいではなく、 佐久の農村暮しの風俗や風習に触れながら、 みちのく花巻の大地から宮沢賢治が天体の運行に わが生命を占ったような、 詩人的な直感が作者には働いているようだ。

宮坂静生
夏の蝶

【オリジナル句集】
句集/夏の蝶
著者/山田 和
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

天平の塔より高き夏の蝶

句集名ともなった「夏の蝶」に未来に前を向く作者の生き様が明るく照らされている。

鈴鹿呂仁
甲武信

【オリジナル句集】
句集/甲武信
著者/小田切輝雄
判型/四六判上製/カバー装
価格/2500円(税抜き)

山下る身の浮いてをり桃の花

“集名は、千曲川が源流を発する甲武信岳からもらった。 その名のとおり甲斐、武蔵、信濃の国境に聳える標高二四七五メートルの秩父山地の主峰である。千曲川を遡り、源流を極めたいという長年の夢もある。”

「あとがき」より
星辰以後

【オリジナル句集】
句集/星辰以後
著者/藤木俱子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

白息を身よりのがして星仰ぐ

この句集の出来上がりを見ることなく、藤木?子は平成三十年十月二十五日、呼吸器不全のために八十七歳の生涯を閉じました。俳句に精魂を傾けた四十年でした。 変わりゆく世の中の変わりゆく言葉を憂い、俳句は日本語の最後の砦であると常々言っていました。

吉田千嘉子
海上都市

【オリジナル句集】
句集/海上都市
著者/前野美枝子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

登高や海上都市を一望す

この句集全体を通して美枝子さんの俳句には「かつらぎ」が主張し、追い求めている「作者の気持ちが読者の心に響く写生句」の精神が充ち満ちていると思いました。

森田純一郎
銀河仰ぎし

【オリジナル句集】
句集/銀河仰ぎし
著者/朝倉由美
判型/四六判並製/カバー装
価格/2200円(税抜き)

焼け跡に銀河仰ぎし頃思ふ

平成三十年に私は八十八歳を迎えました。自分自身あまり実感もなく、あらためて驚いて居ります。その私が何故、第二句集などと大それた事を思いついてしまったのか、決心するまでには紆余曲折考えあぐねる毎日でした。でも私のような一人暮しをして居りますと何とか生きてきた証が欲しいと思うようになりました。

「あとがき」より