新刊情報 – ページ 22

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小鳥のように

【オリジナル句集】
句集/小鳥のように
著者/安藤和子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2200円(税抜き)

小鳥のように水切飛ばす兄でした

滾るような思いを、心のなかでしずかに噛み砕き、鎮静させ、言葉に置き換えてくる。端的に言うと、感覚の昂揚を強靭な意思で制御・抑制し、冷静に言葉を紡いでくる、という書き方だ。

愛媛県現代俳句協会会長 松本勇二
潮風

【オリジナル句集】
句集/潮風
著者/月城花風
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

酒の香の失せし花街夏暖簾

夏暖簾のみが、普段は賑わっているお客達を誘うかのように揺れているのであろう。どこかに酒を愛する彼女の孤独感があった佳句。

「玉藻」主宰 星野高士
覆ふ和紙

【オリジナル句集】
句集/覆ふ和紙
著者/月城花風
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

顔覆ふ和紙に染みたる雛の呼気

自由に俳句を楽しんでいる作者の心を雛に託して詠んだ句として受け止める。作者の息は薄い和紙を通して、とにかく生きている吐息だ。

「圓」主宰 祢宜田潤市
明易

【オリジナル句集】
句集/明易
著者/安原 葉
判型/四六判上製/カバー装
価格/2800円(税抜き)

子規語り虚子を語りて明易し

「明易」は、一九五四年七月、千葉県鹿野山神野寺の夏稽古会で、初めて虚子先生に出会った折に詠まれた多くの句の一句、<明易や花鳥諷詠南無阿弥陀 虚子>の季題であり、以後、この句が自身の人生の進むべき方向を示す一語にもなっているからである。

(「あとがき」より)
秋楡

【オリジナル句集】
句集/秋楡
著者/石関洋子
判型/四六判上製・函入り
価格/2800円(税抜き)

楡黄葉そよぐ風来て己を修す

石関家の中庭に、樹齢百三十年の大きな秋楡が枝葉を広げています。朝人先生は石関家で開かれる句会「火朝会」のみならず散歩の途次にもしばしば立ち寄られ、この秋楡を愛でられたとのことです。晩秋の澄んだ風に黄色くなった楡の葉が優しい音を奏でています。その音は朝人師が好んだ楽の音かも知れません。

笠原 秀
星空の椎の木谷

【オリジナル句集】
句集/星空の椎の木谷
著者/木原昭芳
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)

星空の椎の木谷や福は内

佐賀の山暮らしも七十七歳を越えることができた。私は、今にも消えて行きそうな暮らしを俳句に留めておきたい。いつまでも魅力ある田舎暮らしができる日本国であってほしい。そんな国にしたい。

(「あとがき」より)