
【オリジナル句集】
句集/太湖の春
著者/日浦 貞
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)
大投網うつて太湖の春を汲む
中国江蘇省にある美しい太湖。投網で汲みあげたのは湖魚であり湖水であるが、同時にそれは、燦爛たる春の日の大きな光の束でもあったであろう。それを「太湖の春を汲む」と詠んで、大景をしっかりと掌中に納めて手応えのある句となった。ご子息たちとの家族旅行の時の吟。以後、太湖・無錫は作者にとって忘れがたい思い出の地となった……。

【その他】
句集/吉岡禅寺洞の軌跡
著者/岸本マチ子
判型/四六判上製/カバー装
価格/1905円(税抜き)
「天の川」を通過していった多くの俊秀のいのち懸けた活動を微力だろうが何だろうが、是非書き留めておかなくてはと思う。禅寺洞等によって大正七年七月一日九州の一角に「天の川」が呱々の声をあげてから、やがて一世紀になろうとしている。そして新興俳句はどう変わってきたか、或いは変わらなかったか、検証してみるのも二十一世紀への一つのステップかもしれない。

【オリジナル句集】
句集/花すみれ
著者/景山典子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2381円(税抜き)
捨て置きし鉢に一輪花すみれ
俳句の実作を始めて16年になりますが、この間、「ことばは平明に」「思いは深く」を目標にして、身近な自然、また日々の暮らしや教師という仕事から感じたことを、17音の短い詩型に織り込み詠うという営みに、楽しく充実した時間を過ごしてこれたことをこの上ない幸せと思っております。

【オリジナル句集】
句集/十団子
著者/淺場英彦
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)
私はいつしか自らが求めている俳句が朧げながら見えて来た気がする。即物具象の師系を継承しながら、詩因に重心を置いたメリハリのある句、平易でありながらありきたりでない表現、俳句だからできることの追究などである。それらがどれだけ具体の句に反映されているか、いないか、読み手の皆様の忌憚のないご指摘をお待ちしている。

【ミューズ選書】
句集/雁の雫
著者/長嶺千晶
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)
揺らぎつつ列を保ちて雁の雫
現在、私は同人誌「晶」という雁の列を作り、ようやく一周年を迎えた。ささやかな俳誌だが、ひとつの家族という思いでいる。これからも「晶」とともに生身の己れを俳句に詠み続けることで、すべてを乗り越えてゆこうと思う。

【ベストセラーシリーズ】
句集/和-nagomi-
著者/羽多野和子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2476円(税抜き)
祭髪結ひかけしまま駆けてゆく
家を何よりも大切にする彼女の作品には幸せが自然に滲み出た句も多い。本人は意識していないであろうがその自然体が特にいい。押しつけではなく、自然に発露した母性愛が素直に詠めていてとても好感が持てる。