新刊情報 – ページ 181

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赤道を止めて

【オリジナル句集】
句集/赤道を止めて
著者/北野元生
判型/四六判並製/カバー装
価格/2857円(税抜き)

赤道を止めて追い越せ間に合わぬ

人ニ畸ニシテ―― 北野元生は不思議な人である。元生の俳句形式との距離、この不思議な様相は、時流に迎合することはない。

大井恒行(「跋」より)
舞

【オリジナル句集】
句集/舞
著者/三戸京子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

夢といふ字を大空に初詣

京子さんは夢に向って歩いている人。またそれを継続し成しとげている人であると。詩舞・書道・茶道は三十五年前からずっとつづけられている。そしてはじめられた俳句は十九年前から、「夏爐」へは入会以来欠詠なく投稿され現在に至っておられる。なにごとにも真摯で真直なこころが、作品の上達を早め、『舞』の出版のはこびとなったことである。

古田紀一
壺天

【イカロス選書】
句集/壺天
著者/小倉英男
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

新酒酌むわが八十の一壺天

「一壺天」は、一つの小天地、別世界、また酒を飲んで俗世を忘れる楽しみ、という。私は酒が好きであるが、俳句も好きで、ひとり俳句を作り推敲をしているとき、壺中の天に遊ぶような思いもする。

「あとがき」より
上毛

【和華双書】
句集/上毛
著者/堀越光林
判型/四六判並製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

樫ぐねや赤城颪に高く結ふ

光林さんは、上野国、群馬県太田市高林の出身。太田の呑龍様で知られる大光院の光明を拝して、仰げば上毛三山、目を伏せれば利根川の清流。その風土は彼の自尊とするところであり、彼の詩精神を興隆させてやまない。

落合水尾(「序」より)
木の春

【俳句ライブラリー】
句集/木の春
著者/吉本宣子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2095円(税抜き)

雨乞ひのぴしぴし折れる炎かな

人間が火を用い始めた頃の原初の火をも感じさせてくれる「炎」である。 作者の心の中の炎でもあろう。 この詩性こそ作者の個性と私には思われる。 この炎を根っこに吉本宣子俳句の進展を、と願う。

中村和弘
火の破片

【オリジナル句集】
句集/火の破片
著者/川越さくらこ
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

マティーニ飲む雪しんしんと海へ降る

私は選句をしつつ小説を読んでいる錯覚に陥った。なぜかと言えば、川越さくらこという人物の半生がドラマトゥルギーに満ちているからだ。掲句は、まさしく川越さくらこの「いのち」と「たましい」そのものだからである。

角川春樹