新刊情報 - 文學の森

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春夏秋冬

【イカロス選書】
句集/春夏秋冬
著者/名久井清流
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

万年を生きたる亀の鳴く頃か

『春夏秋冬』は私の最初にして最後の句集である。作品は編年でなく、季節ごとに纏めた。句集名を『春夏秋冬』としたのはその所以である。

「あとがき」より
あるがままに

【その他】
句集/あるがままに
著者/具志堅忠昭
判型/四六判並製/カバー装
価格/1500円(税抜き)

秋の夜や古酒を一献また一献

この三十有余年の俳句とデータを眺めていると、一句一句にその時々の情景及び情感が鮮明に浮かぶ。私にとって俳句は、日記の役割を果たしている。

「あとがき」より
直心

【オリジナル句集】
句集/直心
著者/半田卓郎
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

誌心は直心にあり山桜

句集名称の「直心」は、先師小澤克己が生前信条としておられた言葉であり、「ぢきしん」ともまた「ひたごころ」とも読みます。

「あとがき」より
水蜜抄

【オリジナル句集】
句集/水蜜抄
著者/辻桃子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

辻桃子はあふれるように句の出来る人だった…

辻桃子は、あふれるように句の出来る人だった。「わたし、俳句が出来なくて困ったことないの」と言っていた。元気なころは、毎月の「童子」に三十句、五十句と発表していたから、次々に出す句集はいつも、古い句だった。この句集で、ようやく晩年に追いついたが、もう新しい句が詠まれることはない。もうすこし生きていてほしかった。

安部元気「帯」より
皿倉嶺

【オリジナル句集】
句集/皿倉嶺
著者/平村久恵
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

湧きあがる青葉若葉の皿倉嶺

句集名『皿倉嶺』は、北九州市のほぼ中央に聳える秀峰。その山麓の地が、平村久恵さんにとっては故郷の大分を出立後、今日に至る永遠の居住地。そして折々に諷詠の対象となる嶺。

岸原清行「序」より
塔二つ

【オリジナル句集】
句集/塔二つ
著者/松本節子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

塔二つ浮きたる平城の無月かな

節子さんの印象は、内に秘める思いが強い方という感じでした。句は次第に叙述から凝縮したイメージのものに変わってゆくのがよく解ります。女性らしい繊細さと、時には息の太いところが見えるのが句の特徴かと思います。

古賀雪江「序」より