新刊情報 – ページ 190

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鳰

【オリジナル句集】
句集/鳰
著者/内山 宏
判型/四六判上製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)

せつせつと独り潜りの鳰

「海原」創刊から終刊に至る全号に発表の三二八句を収載。 故・木内彰志主宰から学んだ、広く大きな俳句世界の一集。

いちじくの木

【オリジナル句集】
句集/いちじくの木
著者/中谷五秋
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

日脚伸ぶいちじくの木に雀来て

父はよく「俳味がある」「ない」という言葉を使っていて、それを私は「わびさび」のことだと思っていた。何度も聞いているうちに、それは俳句らしい面白みのことらしいとわかってきた。滑稽さとは違う面白みのようなもの。父五秋の俳句作りのテーマは「楽しく明るく」だ。読んでくださった皆様の中には、俳句を読み慣れていない方もいらっしゃるかもしれない。ぜひもう一度巻頭から、楽しく明るい気持ちでこの句集をめくってみてくれるといい。そうすれば、俳句もけっこう面白いと気付いてくださることと思うのだ。

谷田沢光子
夕牡丹

【オリジナル句集】
句集/夕牡丹
著者/黒滝志麻子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

白髪の母と座りて夕牡丹

「末黒野」の良さは、伝統俳句を貫いてきている点である。出来る限り平明な表現をとり、作者の思いを物に託して、詠み上げることの実践である。志麻子さんは、しっかりと先師の教えを身に付けて、実践されている。俳句に関しては妥協を許さない見識を持っておられる。だからと言って、利己心のような人ではない。細かい所に気がついて、それとなく教えてくれる人である。

小川玉泉(「序」より)
岬日和

【オリジナル句集】
句集/岬日和
著者/佐久間由子
判型/四六判上製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)

よろづ屋に冬瓜ころげ岬日和

本句集の題名となった『岬日和』は、掲出の句から採ったが、温暖で穏やかな岬の暮らしぶりが窮え、生涯を館山という一郷に託そうとする佐久間さんの心意気が感じられることから、この名を選んだ。

能村研三
ある叙事詩

【イカロス選書】
句集/ある叙事詩
著者/田中 陽
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

旅は春の女にもらう飴一個

田中陽さんに、〈口語定型〉というようなものを考えてみてはどうか、と話した記憶がある。この呼び方のほうがスマートではないか、という気持を込めて提言したのだが、かれの返事はなかった。口語で書くと割切っている以上、あとは作品の集積が解決することなので、ここで改めて〈口語定型〉などという目標じみた呼称を掲げる必要はない、ということだったのだろう。

金子兜太
句読点

【オリジナル句集】
句集/句読点
著者/柴田悦子
判型/文庫判並製・カバー装
価格/952円(税抜き)

瑠璃鳥は白神山地の句読点

夫の介護、間に母の介護に専念せざるを得なくなり、二十余年間を介護に身を挺してきました。こんな中で、俳句作りは自分を支える大切な時間でもあったのです。 これからを心豊かに暮らすために、俳句を力にしたいと思っています。

(「あとがき」より)