新刊情報 – ページ 197

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菊咲いて

【オリジナル句集】
句集/菊咲いて
著者/河本遊子
判型/四六判並製・カバー装
価格/円(税抜き)

喪服着ることうとましき炎暑かな

この句に人生の出会いと別離を感じた。喪服を着るということは滅多にないことであるが「炎暑かな」には、耐える生き身の悲しさがあるのではないだろうか。

森田かずや(「序」より)
二十年

【その他】
句集/二十年
著者/林十九楼
判型/四六判上製・函入り
価格/2,762円(税抜き)

二十年という年号にこだわった。昭和二十年、ニューギニアの陸軍飛行師団指令部要員として身をもって戦争の無残さを体験し、辛うじて生還した。平成二十年、齢九十に達してなおのうのうと生きて年酒を酌む。慙愧これに過ぐるものがあろうか。俳句にかかずらって六十年、いつもそのことが心のどこかにあって、これで良いのかという思いがある。いわば慙愧の一篇ともいうべき命題となった。

(「あとがき」より)
写俳紀行文 /旅たびたび

【オリジナル句集】
句集/写俳紀行文 /旅たびたび
著者/鈴木貫一
判型/A4判変形並製・カバー装
価格/3,810円(税抜き)

白靴の一歩をゴビに降ろしけり

この作品集には落着いた静寂が漂い、そしてとても美しい。 きっと鈴木さんは、これからもますます、森羅万象すべてのものと人に、 心から敬虔な態度で接して生きてゆかれるのだと思う。

宮尾登美子
航海灯

【俳句作家選集】
句集/航海灯
著者/沖島孝光
判型/四六判上製・カバー装
価格/2,571円(税抜き)

六分儀もて測る船位置寒北斗

本句集は、沖島孝光さんが長年の七つの海に託してきた身も心も染み付いた潮っ気が抜けきらないうちに句集としてまとめたいという気持で決断されたという。正に「海」を愛し、恐れ、そして敬い、その中で必死に生きてきたひとりの男の生き様である。

能村研三(「序」より)
小島可寿句集

【ベストセラーシリーズ】
句集/小島可寿句集
著者/小島可寿
判型/四六判上製・カバー装
価格/2,476円(税抜き)

全句集ともいえる本集には、三つの特色が明らかだ。その一は、季のこころと、作者のこころの一体化。その二は、磨かれた感性。その三は、骨太にして繊細なところである。自然を信じ、己れを信ずる強い意志を持つ人であるからだろう。妥協を許さぬ志の高さが光を放つ。

青柳志解樹
松風庵玉歩句集

【俳句ライブラリー】
句集/松風庵玉歩句集
著者/松風庵玉歩
判型/四六判並製・カバー装
価格/2,095円(税抜き)

幹巻の藁を引きぬく春の鳥

松風庵の俳号は御職業の庭師にふさわしく、素晴らしい名跡で来たものと思います。幾百年、幾千年と言われる大樹は聞かれますが、日本では「松」がお目出度いとされ、宗匠を引きたせておられると思います。