
【オリジナル句集】
句集/をりをり/走馬灯
著者/瀧澤 博/瀧澤 幸
判型/四六判並製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)
見はるかす関東平野麦の秋
二人して尽きるまで行く花の道
『をりをり』博様は辺幅を飾らぬ人柄で技巧をこらさず簡潔さと潔さに過去の次元の高い人生をうかがえるのである。
『走馬灯』何事も博様をたてて良き伴侶として過ごされた、ゆるぎない二人の歴史が俳句にほのぼのと詠まれている。

【オリジナル句集】
句集/さくら隠し
著者/近藤稲水
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)
晩酌を日本酒に替へ冬に入る
さすがに、酒造店を経営していただけに冬ともなれば、自ずと日本酒に切り替えるのであろう。寒さの厳しい秩父谷の暮しを物語っている。九十五歳を越え矍鑠と俳句を作り続けて行く上に日本酒は欠かせないのかも知れない。

【令和俳人叢書】
句集/蝶の鱗粉
著者/武田和代
判型/四六判上製/カバー装
価格/2,700円(税抜き)
指につく蝶の鱗粉多佳子の忌
橋本多佳子の俳句の世界を象徴する「蝶の鱗粉」。
勿論、作者はそんな大それた意図を抱いて詠んだのではないはずだ。
俳句の読みぶりも、立ち位置もまったく異なる。
しかし、身に備わった感性が「蝶の鱗粉」を見て取ったのである。
甲斐遊糸(「跋」より)

【オリジナル句集】
句集/琵琶行
著者/如月真菜
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)
つかのまの近江住まひや遠砧
加藤郁乎はかつて、如月真菜の俳句を「意識するともなく歌舞伎狂言の『羽織落し』の型を身に付けている」と評した。『琵琶行』もその型のこなしを十二分に堪能させてくれる。

【オリジナル句集】
句集/螢の夜
著者/安藤美佐江
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)
螢の夜ふたりとなりし螢の夜
郭公の鳴くこの家に嫁いで来て四十数年。螢は自分と夫の祖父母となったり父母となったりする。また遠くに住む息子となったり娘となったりする。美佐江さんは、夫と二人で螢を見ている。

【オリジナル句集】
句集/冬日和
著者/髙松守信
判型/四六判上製/カバー装
価格/2,700円(税抜き)
餅一つ小分けする身を愛ほしむ
題名は、人生の来し方行く末を日溜まり、蒼い空の中で思い巡らす心の動きをイメージしてのものです。
私の俳句信条は、「昴」創刊主宰・老川敏彦の「内観造型」――「秋」創刊主宰・石原八束提唱の俳論を引き継いでのものですが、実作上どれほど具現、作品化出来ているでしょうか。