新刊情報 – ページ 54

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婚の馬車

【オリジナル句集】
句集/婚の馬車
著者/相沢有理子
判型/四六判並製・函入り2冊組
価格/3000円(税抜き)

落葉松野芽吹きを左右に婚の馬車
秋澄みぬ森をゆつたり婚の馬車

主に増田河郎子主宰「南風」神蔵器主宰「風土」などに拠り俳句を学んできた著者の五十年間の句業の集成

八月

【オリジナル句集】
句集/八月
著者/才野 洋
判型/四六判並製/カバー装
価格/2000円(税抜き)

八月や海を見るため丘に立つ
八月や路面電車の走る街

この句集のタイトルは『八月』としました。勿論「八月」を季語とした集中の二つの句から採ったものですが、そのほかにも私の生まれ月が八月ということもあり、また何よりもお盆と終戦日のある八月は、日本人にとって意識すべき大切な月であると思うからです。

(「あとがき」より)
甲斐

【オリジナル句集】
句集/甲斐
著者/小林由衛
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

万緑や富士見る日々の通学路

東京大空襲の後、疎開で山梨に移られ、中学、高校時代を送りました。通学の途次に天下の富士山を彼方に見る、農繁休暇には田植や稲刈を手伝い、自然に浸ったこの山梨が、由衛さんにとって真の故郷となったようです。

古賀雪江(「序」より)
晩夏の蝶

【オリジナル句集】
句集/晩夏の蝶
著者/清嶋静恵
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

海へ出て晩夏の蝶となりゆけり

清嶋さんの句には迷いがない。それは対象をしっかりと見つめ、正確に表しているからである。すべて、よくまとまっている。自選がしっかりしているということである。

高橋悦男
多摩蘭坂

【オリジナル句集】
句集/多摩蘭坂
著者/立松けい
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

春雪や多摩蘭坂を助け合ひ

たまたま、雪の日に、多摩蘭坂で「多摩句会」の吟行をしたのだ。ただでさえきついこの坂を雪の日に登るには、みなで手を貸し合わなくてはならなかったのだろう。「助け合ひ」に、けいさんが句会の方々を思いやる心があふれている。こうして「多摩句会」は雨の日も雪の日も休むことなく二十年以上も続いている。

辻 桃子
羽織

【ミューズ選書】
句集/羽織
著者/小野寿子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

冬羽織小町の絵とてあざやかに

句集『羽織』は『角巻』『夏帯』に続く第三句集。いずれも普段日常で着られるものを句集名にされている。米寿を迎えられた小野さんはいつも快活に着物を着こなしておられ、その凛とした動きには津軽人らしいじょっぱりの潔さがある。

能村研三