新刊情報 – ページ 78

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青のとき

【オリジナル句集】
句集/青のとき
著者/吉村倫子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2250円(税抜き)

悪友は親友青きソーダ水

カジュアルな倫子さんの身辺にも万象は歳時記的な動きを止めない。彼女の水晶体は眼前に発生したイメージに詩的屈折を与えて通過させ、待ち構える俳句定型に受け渡すのだ。優れた眼科臨床医でもある

馬場駿吉(「序」より)
海からの風

【オリジナル句集】
句集/海からの風
著者/興梠みさ子
判型/四六判並製/カバー装
価格/800円(税抜き)

ビール干しさよならまたねさやうなら

春ごとに若草は萌え、こともなく明けてゆく朝と暮れてゆく夕べ。そして、夏の水光のような句集『海からの風』が誕生しました。みさ子さんは、NECという希少がんの治療を受けながら、「自分のそばに俳句があることに気づきました」「病気になった私にも出来ることがある」「出来るだけ明るい俳句を詠もう」そんな気持ちを大切に、こんな素敵な句集を、みなさんに届けることができました。おめでとう。おめでとう。

河内静魚
端居

【その他】
句集/端居
著者/森下きよ子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2095円(税抜き)

端居して大正昭和振り返る

きよ子さんの原点、大正・昭和・平成を経て令和を迎えた、人生百年の百年を視座に入れた唯今があるとみる。言えば「端居」こそ、長かった昭和の名残の謂に他ならぬ拠り所とみた。

島村 正(「序」より)
祭祀事年年歳歳牡丹色

【オリジナル句集】
句集/祭祀事年年歳歳牡丹色
著者/阿部誠文
判型/四六判並製/カバー装
価格/3500円(税抜き)

どんたくの過ぎゆくごとくわれも過ぐ

「年中行事」には、豊作・豊漁・多産・避邪の願いがあふれている。そして、思いのままにはならない人の生と死である。つまり、人生は平穏無事に遂げることは少ない。だからこそ神仏に祈るほかはない。人の願いは祈るという形で表われ、祭祀となり、年中行事となったのであった。

本書より
木耳

【オリジナル句集】
句集/木耳
著者/滝川直広
判型/四六判並製/カバー装
価格/1800円(税抜き)

胡瓜食む氷河の融ける星にゐて

滝川さんの作風をひとことで言えば、「正攻法の抒情」であろう。滝川さんの俳句は、奇矯で難解な言葉を使わない。それにも関わらず、ある時は勢いよく、ある時はしみじみとした情感を伝えてくる。

中岡毅雄
正剛の俳句と旅

【その他】
句集/正剛の俳句と旅
著者/渡邊正剛
判型/変形判並製
価格/2800円(税抜き)

「リュウグ―」の砂に夢描く星祭

『徒然草』の「世俗の事に携はりて生涯をくらすは下愚の人なり」は生涯について言い表している一語かも知れない。生涯について、色々と考える年齢に達し、共感する一面もある。平々凡々と生き、これまで永らえてきたことを思うとき、不思議な感懐を抱く。何度か死の運命に向き合う憂き目に遭ったが運良く今日まで生きてきている。

「あとがき」より