【オリジナル句集】
句集/律の調
著者/興梠みさ子
判型/四六判並製/カバー装
価格/800円(税抜き)
指揮棒の先より律の調かな
観客の目が注がれるコンサートの指揮棒の先から律の風が吹くようです。作者は春は自宅の窓から鳥の巣作りを見て、夏は病室の窓から海の風を見て、ホスピスでは山の移り行く風に律の風を見たのでしょう。
【オリジナル句集】
句集/飛騨の風
著者/酒井龍也
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)
立春といふ言の葉のひびくかな
ことばの持つひびきと、季節への感情が見事に一本化した。ことばのひびきが季語の感情を誘発し、季節の感情がことばを鞭打つ。ことばと季節の関係を改めて考えさせられる。もっともっと追及してみたくなる課題だ。ことばは言の葉であり、言霊でもある。
【ベストセラーシリーズ】
句集/弖爾乎波
著者/仙入麻紀江
判型/四六判上製/カバー装
価格/2500円(税抜き)
弖爾乎波にときの過ぎゆく春の雪
この句集のタイトルはご本人の希望で「弖爾乎波」と決まりました。掲句を受けたもので、ユニークで格調の高いタイトルです。麻紀江さんは、古稀を迎えられたところです。私などから見ると羨ましいほどの若さで、麻紀江さんの俳句人生は前途洋々です。
【オリジナル句集】
句集/北の息吹
著者/沼尻世江子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2600円(税抜き)
寒の月獣の皮に正座して
今年は元号も改まり、矢の如く過ぎた人生も昨年、喜寿を迎えることができました。これまでお導きいただきました諸先生、先輩、句友の皆さま、そして古くからの友人の励ましもあり、句集を編むことと致しました。
【オリジナル句集】
句集/往還
著者/島村 正
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)
くるほしきまでにくるへる落花かな
この句は落花の様子ではあるが、島村正は自然の姿に自らの在り様をこめているかのようである。「くるほしきまでにくるへる」とは、正が俳句にひたすら打ち込む姿の象徴である。〈三寒も四温も俳に徹したる〉と詠むのも春夏秋冬、俳句に没頭する一生に悔いはない覚悟であろう。
【オリジナル句集】
句集/会津
著者/飯塚萬里
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)
柿食ふや夫は身知らず吾は富有
萬里さんは会津に行っては佳句をものする。「柿」の句は、「童子」誌上でも人気だった。「身知らず」も「富有」も庭の柿の木なのだろう。各々の好みで食べているのだ。うらやましい。



