新刊情報 – ページ 174

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満天の星

【和華双書】
句集/満天の星
著者/金子一石
判型/四六判並製/カバー装
価格/2095円(税抜き)

満天の星のひびきの冬至かな

医者と云う、人間相手の仕事をされていては、尚更自然に癒されることの嬉しさが感じられ、野山を歩かれたに違いない。客観的に自然や物を見る眼は確かなものであり、自然と一体になり余裕ある心で詠まれているところに好感がある。

酒井十八歩(「序」より)
楽藤庵記

【その他】
句集/楽藤庵記
著者/金山藤之助
判型/A5判並製・カバー装
価格/私家版円(税抜き)

著者は、摑まえた虫などは皆自分で飼って、徹底的に探究された。そんじょそこらの虫少年という程度ははるかに凌駕したもので、専門家も驚く程なのである。虫類からスタートしたものは小動物から草花まで、金山さんの眼力はとことん掘り下げるから、その知識は如何ばかりであるのか底が知れない。そして文章がうまいから読んでいても飽きる事がない。

泉田秋硯
印旛沼

【オリジナル句集】
句集/印旛沼
著者/木村映子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

稲架かけて水際しりぞく印旛沼

木村映子さんの作品は、いずれも達者である。聞くところによると、若い頃から随分病弱であったらしいが、作品は決して嫋嫋たるものではない。むしろ益荒男振の句が多い。確かな骨格の上に今後どの様な肉を付けて行かれるのか楽しみな作家である。

渡辺純枝
淡雪

【オリジナル句集】
句集/淡雪
著者/竹村良三
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

淡雪や天上の妻息災か

辛く悲しい時を越えられ、独り暮しにも慣れ、端然と平穏に過ごされている頃、ちらちらとかすかな雪が舞い降りてきた。ふと奥様を思い出された。そして、「私は今幸せに生きているよ、君は大丈夫か」と亡き妻に呟くように呼びかけられた。淡々と詠み良三氏の優しさが滲み出た句である。

宮谷昌代(「跋」より)
夢風車

【オリジナル句集】
句集/夢風車
著者/小川トシ子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2381円(税抜き)

春耕の真ん中にある夢風車

印旛沼湖畔にある大風車は、風車だから風があれば回り、風が無ければ止まる。まわりは一面花畑で、四月のチューリップの時季には多くの観光客で賑わう由。作者はそんなことをすべて呑み込んで、その風車を“夢風車”と詠った。彼女の生活のすべて、希望も未来も、すべてを乗せて回る、文字通り“夢風車”なのである。

山崎聰(「序」より)
京鹿子

【オリジナル句集】
句集/京鹿子
著者/桜井郁子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

京鹿子活けて自服の茶を点つる

京鹿子の花は粒状に密生したピンク色で優美だ。美しく気品がある句集名は、諸芸に通じ雅やかで、穏やかな人柄の桜井さんにぴったりと言えよう。さて、この句、自服は薄茶を点てた亭主が自身で飲むこと。大好きな京鹿子を活け、自服の茶を点てる至福の時間である。一句に馥郁たる満足感が漂う。

小島健(「無限の愛」より