新刊情報 – ページ 6

  • HOME
  • 新刊情報 – ページ 6
よすが/えにし

【オリジナル句集】
句集/よすが/えにし
著者/美濃吉昭/美濃けい子
判型/函入り上製本2冊組
価格/5000円(税抜き)

幼子のまるきてのひら梅ひらく              だれよりも先に見つけし迎春花

『よすが』構えの無い穏やかな日常、一字一句が親しい。根底にある人間味とでも言おうか、大人でありながら瑞々しい。本著は吉昭氏のまだまだ途上の”よすが”として、誇らしく歩み続けられることを願うものである。                              『えにし』何事にも出会いというものがあるが、真っ先に見つけたという幼子のような喜びが一句に素直である。益々の豊かな歩みと、出会いを詠み続けられる作者が楽しみである。

すずき巴里「帯文」より
圭復

【オリジナル句集】
句集/圭復
著者/矢野景一
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

ひとり読む賀状夫婦で詠む賀状

「圭復」は人から来た手紙を何度も繰り返し読むこと。時代の流れに合わない言葉になりつつあるが、人との交感を大切にしたいという願いを込めた。

「あとがき」より
天つ風

【オリジナル句集】
句集/天つ風
著者/横山昭子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

いやまさる母の肌つや菊日和

秋晴れに輝くご母堂の素肌。静かな写生に母への情、母の人生への尊敬、自身の来し方への感慨、諸々の情が滲む。

大橋一弘「序」より
雲の遊行

【オリジナル句集】
句集/雲の遊行
著者/長町明子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

峰寺へ雲の遊行や春立ちぬ

心と表現力に優れた句が多くなり、資質の自由自在さと病気の寛解による気持ちのさわやかさを思います。俳句はその人の生き方にかかわるものとも言われますが、思いがけない人生の不遇の後、それを超えた作者の息吹が見られ、更に克服した力が感じられます。

古賀雪江「序」より
虎落笛

【イカロス選書】
句集/虎落笛
著者/丸山美沙夫
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

腕組めば風の弾きだす虎落笛

厳しい冬の烈風が北信州の千曲川の両岸に吹き荒れ、ひゅうひゅうと柵や電線を鳴らす。その厳しさの中に身を埋めていると、心も体も引き締まる。それはまた立ち向かう響きとなり、また背中を押される励ましの声のようでもある。

「あとがき」より
角巻

【オリジナル句集】
句集/角巻
著者/升本榮子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

母の香の角巻まとひ夜の弥撒へ

嘗ては事務局長夫人として、国内や中国の旅に行洋さんを助けて皆川盤水の旅に同行した。ヨーロッパなどの海外の旅は行洋さんとご一緒か榮子さん単独の旅である。榮子さんは合唱を現在も続けているのでその仲間と一緒の旅のこともある。その行動力は実に羨ましい。九十三歳になった今でも句会を指導し、ある時は私と一緒に遠くまで指導に出かけてくれる。悠々自適の御身を大切にしながら、津軽じょっぱりの意地をこれからも通していただきたいと切に希望するものである。

蟇目良雨「序」より